降格処分の危機!「不倫の疑い」から身を守る方法

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軽口を叩いただけ、部下が不祥事を起こしただけ、疑われただけで、懲戒処分が下されることがある! ここでは最新の傾向と自己防衛術を紹介しよう。

■同僚が泥酔。問題なくホテルで介抱する法

戦前であれば姦通罪があったが、今や21世紀。不倫をしていたからといって、即座に処分されることはほとんどの場合ありえない。というのも、恋愛沙汰というのは基本的には個々人のプライベートであり、不倫が社会的に認められることではないとはいえ、会社が処分するには、企業運営に具体的な影響を与えたかどうかが問題になるからだ。実際、妻子ある男性との不倫を理由に懲戒解雇された女性や、不倫していると近隣で噂になり処分された自動車学校の男性職員が、会社に大きな損害を与えたとはいえないとして処分無効の判決を勝ち取った事例がある。

例外なのは、顧客からの信用を第一とし、ほかと比べて高い倫理観を要求される職種だ。事が公になり、会社の名誉や信用を毀損したと言われれば処分は大いにありうる。例えば金融や保険といった職種の場合、裏でこそこそ密会をしているような人物に自分のお金を預けたいかと聞かれて、首を縦に振る人は少ないだろう。また卒業後に教え子と交際していた妻子ある高校教諭が免職され、その処分が裁判で有効とされたケースもある。教員に要求される高度の倫理性に反し、社会の期待と信用を裏切ったとされたためだ。

あなたがそういった職業人でなくとも安心するのは早合点だ。職場内での不倫であれば、人事的な懲罰を事実上受けることは少なくない。不倫が発覚したのち、いきなり降格されたり、業績の振るわない支店に飛ばされたりするのだ。会社も「不倫したから処罰した」などとは言わないので、不服を申し立てたとしても事態を好転させることは難しい。さらに奥さんが頭にきて離婚され、その後の養育費の支払いを放置していると給与の差し押さえを受けることがある。

通常、差し押さえは給与の4分の1までしかできないのだが、養育費であれば2分の1までできる。さらに差し押さえが発生した場合、会社としては経理がややこしくなり、事実上の支障が起きたので降格、ということにもなりかねない。

そんなわけで不倫するなら絶対にばれないようにするべきだし、そもそも不倫するなということである。例えばラブホテルに2人で入っていく様子を撮影されれば、言い逃れはできないと考えたほうがいい。相手がしこたま酔っており介抱が必要で、どうしても横にしなければならなかったと主張したところで、朝まで一緒の部屋にいる必要があるのかと反論されて終わりだ。

もしそんな場面に出くわしたなら、ホテルの部屋を2部屋取ることをお勧めする。そうすれば介抱して落ち着いたので、私は別の部屋で寝てましたよと言えるからだ。

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弁護士 野澤隆
1975年、東京都大田区生まれ。都立日比谷高校、早稲田大学政治経済学部政治学科卒。弁護士秘書などを経て2008年、城南中央法律事務所を開設。
 

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(唐仁原俊博=構成 小原孝博=撮影)