今話題のInstagram Stories(ストーリー)。企業のマーケターはどう攻略するべきか?

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Instagramの「Stories」(公式ページでは「記事」という名称が使われています)は、複数の動画(最大10秒)や写真をスライドショー形式で表示できるというもの。24時間で消える点やお絵描き機能など、競合アプリSnapchatで人気の「ストーリー」に非常に似ている点でも注目を集めています。

現時点では、日本市場におけるSnapchatの本格普及はまだそれほど進んでいません。そのような状況の中で、InstagramがSnapchatの人気機能に似た機能を実装したことは、大きな意味があります。すなわち、すでにInstagramでマーケティングを展開している企業は、新たにSnapchatの戦略を立てずとも、Instagram内で新しいコミュニケーションの形にチャレンジすることができるのです。

なお米国では、Snapchat内の人気インフルエンサーが早くもInstagramのStoriesを積極的に使い始めているそうです。Instagramのアクティブユーザー数はSnapchatのおよそ2倍と言われ、さらにハート/コメント機能やハッシュタグ、検索機能などのおかげで新しいファンの獲得もSnapchatに比べて容易という点も、彼らの動きを後押ししているのでしょう。

マーケターにとってのメリットとは

米国ではさまざまなブランドも早速Storiesを活用しています。
米NIKEはStoriesリリース初日に動画を投稿し、24時間で80万回もの再生数を生み出したそうです。同社のSnapchat動画が最大でも66,000回再生であることを考えると、その影響力の大きさがうかがえます(参考)。

▽ ドラマシリーズの新シーズン放送の告知に活用した例

それでは、Instagramマーケティングを展開する企業にとって、具体的にどのようなメリットがあるかを整理しておきましょう。

新しいコミュニケーションスタイルの創出

Instagramの特徴のひとつが、洗練されたクリエイティブです。広告のように作り込まれたクリエイティブをプロフィールやフィードに並べることでブランディングを図れる点が強みと言えます。

しかし新機能のStoriesは「日常の一コマをファンや友だちと共有するツール」として位置付けられます。そのため企業やブランドも、従来のクリエイティブスタイルではなく、もっとユーザーとの距離感の近い、ブランドのリアルな姿を映し出すような動画を配信していくことになります。これはInstagramマーケティングにおける新たなチャレンジですが、新しいコミュニケーション機会になることは間違いないでしょう。

例えば、Storiesにはお絵描きやテキストなどのデコレーション機能が備わっているため、それらを多用した動画や写真に慣れ親しんだ若年層を新たに引きつけることができるかもしれません。

確度の高い接触

新しいストーリーが投稿されると、フォロワーのフィードの最上部に表示されるため、非常に目に留まりやすいと言えます。Instagramのフィードがアルゴリズム表示に変更された今、より高い確率でファンとつながることができる手段と捉えることができます。
画像参照元:Instagram公式ブログ

ユーザーの反応を可視化

Storiesには、通常投稿におけるハートやコメントといったエンゲージメント機能がありません。しかし、企業は各ストーリーを視聴したユーザーを知ることができるため、どのストーリーがどのようなペルソナにより受け入れられたのかを把握し、次への施策へと活かすことができます。

Instagram Stories活用アイデア

次に、Storiesの具体的な活用アイデアをいくつか挙げてみましょう。

新しいクリエイティブのトライアル

Storiesの動画や写真は24時間で消滅し、フィードにもプロフィールにも残らないことから、新しいクリエイティブを気軽にチャレンジすることができます。その中から反応の良かったものをプロフィールに投稿することで、新たなファン獲得も期待できます。
また配信ユーザーを選べる「プライバシー設定」を活用し、特定のユーザーに実験的なコンテンツを視聴してもらい、フィードバックをもらうといった使い方も考えられます。

インフルエンサーの起用

インスタグラマーなどのインフルエンサーに会社を訪問してもらったり、広告撮影やイベントなどの裏側をレポートしてもらうといった形も有効でしょう。同じインスタグラマーでも、これまでの動画とは違ったアプローチ表現となるため、ファンのエンゲージメントが深まる可能性があります。

期間限定のマイクロキャンペーン

ファンを対象としたミニキャンペーンのような使い方もできます。セールやイベントなど、“その時だけ”の限定情報などをStoriesから定期的に発信すれば、必ずチェックする習慣がファンの中に形成されるかもしれません。

今のうちに先行チャレンジを

Storiesでは、コンテンツスケジュールを組んで計画的に展開するというよりは、タイムリーに次々とコンテンツを制作することが求められるため、マーケターは運用に慣れるまで少し時間がかかるかもしれません。しかし、日本の企業がまだそれほど取り組んでいない今なら、上述のようにフィード最上部に表示された際に非常に目立つことは間違いありません。トライしやすい機能だからこそ、試行錯誤を繰り返しながら、効果的なコミュニケーション戦略を見出していきたいものです。