実写化される『あゝ、荒野』

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 舞台作品、詩、映像作品などを精力的に生み出し、1960年代のアングラカルチャーで圧倒的な存在感を見せた寺山修司の小説『あゝ、荒野』。同作が、菅田将暉とヤン・イクチュンをキャストに迎えて映画化され、2017年に公開されることが明らかとなった。これには「あの名作が映画化!? しかもこのキャスティング、期待感半端ない!」「心揺さぶられた『あゝ荒野』が映像化とかテンション上がるわ〜!」と興奮の声が上がっている。

 同作は、1966年に寺山が発表した唯一の長編小説。1960年代の新宿を舞台に、吃音と赤面対人恐怖症に悩む健二・通称“バリカン”と、少年院に入り、若くして人生の辛酸を舐めた新次の物語が描かれる。健二は吃音を治すため、新次はスターになるために裏通りのパッとしないボクシングジムに入り、運命的な出会いを果たす。社会に見捨てられても、それぞれの思いを胸に、もがきながらボクサーとしての道を歩んでいく2人。友情と愛、また2人を取り巻く周囲の人間模様が力強く、また繊細に紡がれている。

 同作に触れた人からは「2人の生きざまに心揺さぶられた!」「偉大な作家の偉大な作品だ! 傑作としか言いようがない」「読むたびに発見と衝撃を受ける。胸に響く言葉が随所にちりばめられていて、本文はもちろん、後書きまで最高!」「ラストシーンは息を飲みながら、一気に読み終えた。そのあとはもう、言葉が出なかった」と絶賛の言葉しか見当たらない。

 また中には「まさに昭和。挿入される流行歌や昭和の街の雰囲気の描写が、昭和人間にはたまらん」「ページから60年代の空気が匂い立ってくるようで、寺山の生きた時代を感じられるのが嬉しい」と、描かれる昭和の空気に感動する人もいるようだ。

 そんな同作は2011年に蜷川幸雄演出、嵐・松本潤主演で初の舞台化もされ、大好評を博した。そして今回は初の映画化となるわけだが、時代設定を60年代ではなく、近未来へと移して描かれるという。これには「えぇ!? 近未来の『あゝ、荒野』って、どうなるの??」「これはスゴイことになりそうだ…60年代と近未来って、想像つかん!!」「時代設定の変更がどう影響してくるんだろう。すごい気になる!」と大きな関心を呼んでいる。

 また、同作で新次役を演じるのは、映画「共喰い」や「二重生活」、「ピンクとグレー」などの好演で若手実力派俳優No.1の名を欲しいままにしている菅田将暉。そして“バリカン”こと健二役を演じるのは、多くの世界的映画祭で観客を圧倒し、称賛と感動を誘った「息もできない」で監督・主演を務めたヤン・イクチュン。さらに監督はドラマ「ラジオ」で「文化庁・芸術祭テレビ・ドラマ部門大賞」を受賞、「国際エミー賞」ノミネートという輝かしい経歴を持ち、「二重生活」で菅田とタッグを組んだ岸善幸が務める。

 豪華な制作陣の面々が発表されると「菅田将暉とヤン・イクチュンに加えて岸監督とか、映画好きの俺イチオシのメンツが揃ってる!」「寺山作品に菅田君だなんて、文句なしの取り合わせだわ」「ヤン・イクチュンがボクサー目指すとか、ハマりすぎやろ!」「寺山修司の傑作に最高の布陣で挑む同作、ハズれるはずがない!」と多くの人から期待の声が上がった。

 さらに世間の期待に応えるべく、菅田は撮影にかなりの力を注いでいる模様。ボクサーを目指すという役柄だけに、撮影のため役半年間のトレーニングに臨んだ菅田は、トレーナーの松浦氏から「ボクサーとして必要な要素の距離感や当て感がいい」「もう少しやったら本当にプロのボクサーを目指せるかもしれない」と太鼓判を押された。また菅田本人も「ボクシングに挑戦するため、人生で初めて体を鍛えています」と役作りに尽力していることを明かしている。

 また菅田は作品について「精神的な痛みを表現するような作品は今まで経験してきたけれど、闘争心や肉体的な痛みを表現する作品は初めて。今世紀最大に疲弊して、今しかできない、脂っこい作品にしたい」と意気込みを語り、共演するヤンについては「監督もやられているので、映画への想いなども聞かせて貰い、熱量と、視野の広さを感じました。いい意味で、怖くて、楽しみ」とコメントしている。

 そしてヤンは「この作品への参加を決めてから他作品への出演を控えています。『あゝ、荒野』に集中したいと思ったからです」「緊張と不安を感じているのは事実。しかし、それらこそ、この作品に参加することでしか味わえない、素晴らしい要素の1つと感じています」と同作へ参加できる喜びを語り、菅田については「トレーニングでご一緒しましたが非常に勘がよく、なにより目がとてもいい。共演させて頂くのがとても楽しみです」と共演への期待を明かしている。

 豪華キャストと確かな実力の監督により、映像作品として生まれ変わる寺山修司の傑作『あゝ、荒野』。時代設定の変更によってどういった作品になるのかも気になるところだが、劇場に足を運べば、きっと制作陣の情熱にノックアウトされること間違いなしだろう。