【今さら聞けない】ユーザー車検って何?

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特別な知識がなくても指示に従うだけで検査は可能

自動車を維持していくのに最大の関門が車検かもしれない。2年毎など定期的にやってきて、パスしないと引き続き乗ることはできない。車検を取らずに乗ると、無車検車を運転したとして取り締まりの対象となってしまうので悪しからず。


ただ、その意義はわかっているが、費用的な負担が大きいのは事実。車種にもよるけど最低10万円程度はかかってしまうだけに、少しでも節約したいと思うのは人情だ。もちろん、整備不良で車検だけ通すというのもいかがなものかと思う。どうしたものか。

そこで気になるのが、ユーザー車検だ。セルフ車検とも呼ばれ、要は自分で車検を通してしまおうというもの。「そんなことできるの?」と驚く人が多いだろうが、実際は簡単。詳しい手順は省くけど、検査する項目は7つのみで、しかもほとんどがクルマに乗ったまま指示に従うだけ。

心配な書類作成や手順や手続きなどは「ユーザー車検です」といえば、車検場の職員も今では丁寧に教えてくれるので、不安はまったくないといっていいほど。その昔は「素人が通すのかよ」的な雰囲気が、職員にもまわりにいる業者からも強烈に漂っていたりして……。時代は変わったものだ。

さらに心配なのは「落ちたらどうしよう」ということだろう。この点も心配なし。車検はただもち込んで通せばいいというわけではなくて、24カ月点検を行なうことが基本。これもひとつひとつの項目は簡単にできるので、ぜひトライしてみてほしいが、この段階で大きなトラブルは発見されるはずなので、車検場で慌てなくても大丈夫。

どうしても自分でやるのは心配であれば、24カ月点検だけディーラーや修理工場に頼めばいい。

また、事前に測定して修正してくれるテスター屋と呼ばれる業者が必ず車検場の門前にあるので、ここでまず行って確認してもらえれば基本的に落ちることはなくなるので安心感も倍増。落ちた項目だけ調整してもらうのも、テスター屋の上手な使い方だ。

万が一落ちても、1日に3回まで車検は再受験できる(ダメだった項目だけ見る)ので、ご安心を。

そして肝心の費用。車検費用はじつは多くを税金類が占めているので、激安にはならいが、問題なければ10万円を大きく切ることは簡単。それでいて半日もかからないと、いいこと尽くめではある。車検は切れる1カ月前から受験可能なので、初めての人は余裕をもって準備して、トライしてみてほしい。

(文:近藤暁史)