実は「草」だった!バナナの日に知りたいバナナの豆知識

写真拡大

8月7日はバナナの日である。「夏バテで疲れた胃腸に優しく、ビタミン、ミネラルの補給にも最適なバナナを食べて、夏も元気に乗り切ってもらいたい」との思いと「バ(8)ナナ(7)」の語呂に合わせて、日本バナナ輸入組合が制定したそうだ。「教えて!goo」にも「バナナのおいしい食べ方を教えて!」との質問がきており、チョコやシナモン、ヨーグルトをかけるといった定番メニューから、「バナナを冷凍して、ミキサーにかけてバナナジュースにするのが一番。冷たくて夏にはピッタリ」(hPvjDmYvW8SGw51さん)といった冷凍バナナを使った技ありメニューまで、たくさんの愛好家から意見が寄せられた。

昔は高級品だったというバナナも、今は一年を通じて手頃な価格で手に入る。デザートや小腹満たしなど、気軽に食べられる庶民の強い味方だ。とはいっても、食べ方以外の知識については知らないことが多い。そこで今回バナナについてもっと知るべく、日本バナナ輸入組合の山田結子さんに話を聞くことにした。

■バナナは「木」ではない!

そもそも、バナナとはどういった植物なのだろうか。

「バナナは、熱帯・亜熱帯の地域で栽培されています。高さが2メートルから10メートルにもなるため、『木』と思われがちですが、実は多年生の『草』です。幹のように見える部分が茎で、柔らかい葉が重なり合ってできているのです」(山田さん)

バナナは木になっているのではなく、草になる果物というのが正解だった。しかし、草が10メートルにもなるとは驚きだ。

■バナナには種がない?

それでは、バナナを食べているときに見かける黒い粒々、あれは種なのだろうか。

「ふだん私たちが食べているバナナには、種がありません。本来種があったものですが、突然変異で種のないものが誕生し、マレー半島あたりで普及していきました。それは、昔も昔、紀元前のできごとでした。バナナを輪切りにしてよく見ると、中心部に小さな黒い点々がありますが、これが種の名残です。バナナは種がなくても、発芽した芽を株分けすることで、増やしていくことができます。ちなみに、今も野生のものには小豆粒ほどの黒い角形の種がたくさんあり、東南アジアなどで生育しています」(山田さん)

我々がふだん食べているバナナは、突然変異で生まれた品種だったのだ。野生のバナナというワードも気になる。機会があれば食べ比べてみたいものだ。

■日本にくるときは「緑色」

お盆のお供えなどで、緑色のバナナを見かけることがある。これについてもお話を聞くことができた。

「バナナは原産国から緑色の状態のまま日本に輸入されます。これは日本に生息していない病害虫の侵入を防ぐため、植物防疫法で定められているからです。輸入されたバナナは、室(ムロ)という熟成室で追熟されて黄色くなり、それから店頭に並びます」(山田さん)

ちなみに、日本でも沖縄県や奄美諸島の一部で栽培しているが、我々が食べているバナナはそのほとんどが輸入品で、9割近くがフィリピン産だ。

「緑色のバナナの果肉はとても固く、主な成分はでんぷんなので、加熱しないととても食べられたものではありません。これを専用の室(ムロ)の中で追熟させることで、でんぷんが果糖などの糖類に変化し甘くなっていきます。もともと皮には、緑色の色素であるクロロフィルと黄色の色素のカロテノイドがありますが、熟していない状態では、色の濃い緑が目立ち、熟して果肉が甘くなるとともに、色素の分解の早いクロロフィルが抜けて、隠れていたカロテノイドの黄色が現れてきます。黄色が増えるのではなく、緑色がなくなることで黄色が目立ってくるのです」(山田さん)

輸入された緑色のバナナがおいしく食べられるようになるまでには、こんな道のりがあったのだ。お供えの緑色のバナナがなかなか黄色くならないのも、温度と湿度が関係しているという。

身近な果物であるバナナだが、意外に知らないことが多かったのではないかと思うが、皆さんはいかがだっただろうか。

●専門家プロフィール:山田 結子
日本バナナ輸入組合広報室。バナナの輸入調査や統計、安全性の知識普及に関する活動、バナナ普及に関する広報活動を行う。WEBサイト「バナナ大学」でも、バナナに関するさまざまな情報を発信中。

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)