■連載/阿部純子のトレンド探検隊

東京ガーデンテラス紀尾井町」には、ホテルのほか、ショップやレストランなど商業施設が入った「紀尾井テラス」がある。

紀尾井テラス

 こちらは「紀尾井タワー」の1〜4階部分にあたり、赤坂見附方面からの玄関口となる1階「弁慶濠テラス」、東京メトロ・永田町駅から直結する2階の「小左衛門(こざえもん)テラス」、3階「達磨坂テラス」、4階「御門(ごもん)テラス」のフロア構成になっている。レストランやカフェ、和菓子など食のセレクトショップが揃う「弁慶濠テラス」(画像下左)と、カジュアルなカフェやレストラン、コンビニなど主にオフィスワーカーの利用に向けたゾーンの「小左衛門テラス」(同右)はすでに今年5月に開業している。今回は7月27日開業した3〜4階の「達磨坂テラス」「御門テラス」を紹介する。

紀尾井テラス 紀尾井テラス

●4階 御門テラス

「赤坂プリンス クラッシックハウス」や「ガーデン大通り」のある開放的な4階エリアにあるのが「御門テラス」。ガーデンの中に点在する、美容室、レストラン、3店舗で構成。

【Heaka AVEDA 東京ガーデンテラス紀尾井町】

 オーガニックにこだわった自然由来成分によるヘアケア、ボディケア、スキンケア、アロマアイテムを展開している「AVEDA(アヴェダ)」の製品を使用して運営している「Heaka AVEDA(ヒアカアヴェダ)」の大型サロン。「アヴェダ」は「ピュアな花と植物エッセンスから生まれた美と科学」を実践して38年目を迎えたブランドで、2005年にアヴェダの基本概念を受け継いだコンセプトサロンとして「Heaka AVEDA 中目黒」がオープン。ヒアカアヴェダとしては東京ガーデンテラスが5店舗目となる。

 内装には地層から着想を得たベージュのグラデーションが施されており、心が和む穏やかな雰囲気を演出。全長約33mの空間に窓に向かいセット面が18面並ぶ店内は圧巻で、明るく開放的な空間になっている。窓の外には木々が広がり、春になると桜を楽しみながら施術を受けられる。子ども連れやウエディングメニューなどに対応できる個室もある。

【Heaka AVEDA 東京ガーデンテラス紀尾井町】

 ヘアデザインやヘアケアメニューのほか、ヘッドスパが受けられるスパルームが2室、ネイリストによる施術を行うネイルブースも併設。カットやスタイリングはもちろん、「モイスチャ フェイスケア」(税別・以下同/15分・2000円)や「メンズネイルケア」(5500円)など、メンズ向けメニューも充実している。髪と頭皮をケアする「ボタニカル ヘア&スカルプ スパ」(80分・13000円)、頭皮トリートメントの「ボタニカル スカルプ スパ」(60分・11000円/70分・12000円)といったヘッドスパは男性にもおすすめだ。

【Heaka AVEDA 東京ガーデンテラス紀尾井町】

【NoMad Grill Lounge(ノマド グリル ラウンジ)】

 東京ガーデンテラス紀尾井町の中でも最も広いスペースを持つグリルレストラン「ノマド グリル ラウンジ」。レストラン66席、バー24席のほか、都内最大級のルーフトップラウンジは88席でパーティー需要にも対応可能。

【NoMad Grill Lounge(ノマド グリル ラウンジ)】

 メニューは旬の野菜や魚介類、熟成スペシャリストの跡部 美樹雄氏が協力したこだわりの肉が特徴。銘柄和牛だけではなく、赤身の美味しさが味わえる短角牛、あか牛を使ったTボーンステーキ、トマホークスタイルのポークチョップやラム肉など、さまざまな種類の肉が楽しめる。店内の専用セラーで28〜50日かけて仕上げた熟成和牛のステーキはぜひ味わいたいメニュー。ランチはセットメニューで2900円〜(税込、サービス料別、以下同)、ディナーは1万円コースと1万2000円コースのほか、アラカルトも充実している。

【NoMad Grill Lounge(ノマド グリル ラウンジ)】

 4階 御門テラスにはこのほか、パティスリー「ラ・プレシューズ」があり、和栗のモンブランなど素材を活かした季節感のあるスイーツやギフト用にも使える焼き菓子なども。ベーカリーも併設しており、モーニングやランチにも利用できる。

●3階 達磨坂テラス

 3階は和、洋、中のハイクラスなレストランが揃っている。記念日などハレの日の食事や、接待といったビジネスシーンにも利用できるレストランが揃っている。

【サロット カンティコ/リストランテ インカンティーナ】

 1つのスペースに2つのリストランテ「サロット カンティコ」と「リストランテ インカンティーナ」がある。2つのリストランテの間にはヒュミドール(シガーセラー)を備えたバーラウンジがあり、60種類2100本のシガーを取り扱っている。またワインセラーはイタリアを中心にその周辺地域のものを1500本揃えており、2つのリストランテやラウンジで楽しむことができる。

「サロット カンティコ」はイタリア料理とワインのアッビナメント(組み合わせ)を楽しめるレストランで、重厚なインテリアが大人の社交場という雰囲気を醸し出している。こちらでもシガーの喫煙ができる個室がある。ランチ、ディナー、バータイムに対応。

【サロット カンティコ/リストランテ インカンティーナ】

 画像はカンティコ開業記念特別ディナーコース(1万円・税、サービス料別、以下同)の1品「自家製タリオリーニ、佐島産赤座海老とポルチーニソース」(左)と、カンティコ開業記念特別ランチコース(5000円)の1品「仔羊のロースト、ホウレン草のシュペッツレ、ジロール茸、エストラゴンソース」(右)。

【サロット カンティコ/リストランテ インカンティーナ】 【サロット カンティコ/リストランテ インカンティーナ】

「リストランテ インカンティーナ」はイタリア各地の郷土料理に現代風のアプローチを加えたカジュアルな雰囲気で楽しめるリストランテ。こちらも開業記念のディナー(6500円)と、ランチ(2500円)を用意。開放的なテラス席もあるので、ワインを楽しみながらのランチやディナーも。基本的にコースの提供だが、20時30分から23時の閉店時までは「オステリアタイム」として、アラカルトでもOKなのでじっくりとワインを楽しみたい人はこの時間帯がおすすめ。

【ザ・シノワ テイスト オブ カントン】

 建築家の前田 太郎氏による独創的なデザインの内装が目を引く広東料理の店「ザ・シノワ テイスト オブ カントン」。コース料理のみだが、一人でも利用可能。ビジネスシーンに利用できる個室や、8名まで利用できるセミプライベート室も用意。

【ザ・シノワ テイスト オブ カントン】

 ディナーは1万2000円〜1万8000円(税、サービス料別、以下同)。その他「シェフのおすすめコース」(2万4000円)、その日にある最高の食材を使った「本日のシェフのおすすめコース」(3万円)。ランチは「ザ・シノワ 飲茶ランチコース」(3600円)、「ザ・シノワ ランチコース」(5800円)、「シェフおすすめのスペシャルランチコース」(8800円)。

【Le FAVORI(ル・ファヴォリ)】

ル・ファヴォリ」のメインターゲットは50歳過ぎの男性ということで、大人が満足できる本物のフレンチを提供することをコンセプトにしている。とはいえ店内は重々しい空間ではなく、タイルを使った装飾や幾何学的な照明などモダンな内装でくつろいだ雰囲気で料理を楽しめる。コース価格は税込、サービス料別でランチが3800円〜、ディナーが7800円〜。

【Le FAVORI(ル・ファヴォリ)】

 伝統的なフレンチの基本を忠実に守りながら、日本の食材を活かすメニューを提供。中でもランチ、ディナーのコースで提供される、マルセイユを代表するブイヤベースはぜひ味わってもらいたい一品。シェフの白石 泰嗣氏は日本料理の老舗「なだ万」初の西洋料理部門のシェフとして活躍した経歴を持ち、白石氏が「なだ万」で培った経験や審美眼がブイヤベースにも発揮されている。

【Le FAVORI(ル・ファヴォリ)】 【Le FAVORI(ル・ファヴォリ)】

 ワインはフランスがメインだが日本ワインも揃えている。白石シェフ自身もソムリエの資格を有し、ワインのセレクションは「ル・ファヴォリ」のワインセラーにも反映されている。

【EL FUEGO DEL TORO(エル フエゴ デル トロ)】

 熱源に炭火のみを使用する希少なスペイン製のオーブン「Josper」を使った炭窯料理を提供するスペインバル&レストランの「エル フエゴ デル トロ」。店名にある「トロ」はスペイン語で牛を意味し、店内には著名なスペイン人彫刻家のGonzalez Beltran氏の「Zeus2005」が飾られている。

【EL FUEGO DEL TORO(エル フエゴ デル トロ)】 【EL FUEGO DEL TORO(エル フエゴ デル トロ)】

 シェフの大瀧 清一郎氏はスペインのマドリッドで5年間修業し2010年に帰国。日本橋にあるミシュラン2ツ星のスペインレストラン「サンパウ」でスーシェフを務めた。炭火焼はスペインでも伝統的な調理方法で、スペイン製の炭窯でグリルした熟成肉、和牛、仔羊、蝦夷夏鹿など肉好きにとっては充実のラインナップ。ワインと一緒にぜひ味わいたい。

【割烹天ぷら 紀尾井町 ささ樹】

 揚げ物を取り入れた会席料理で初出店となる。店内はイギリスのアンティークガラスや時代箪笥、1900年代のアメリカ製柱時計などヴィンテージの調度品が飾られている。食器もオーナー自身が集めた江戸時代の古九谷から現代作家、江戸切子、ベネチアンガラスのアンティークなどを使用している。カウンター席、テーブル席と個室がある。

【割烹天ぷら 紀尾井町 ささ樹】 【割烹天ぷら 紀尾井町 ささ樹】

 昼は「昼のお会席」(4800円・税込、サービス料別、以下同)、「特別会席」(8000円)、「天丼と細切りざる饂飩御膳」(1800円)、「天ぷらお刺身御膳」(2500円)、「大徳寺縁高弁当」(3500円)。夜は会席が8品ずつの「丹後」(8000円)と「葵」(1万円)、10品の「割烹天ぷら会席」(1万3000円)。一品料理や地酒、焼酎も充実している。

 4階 御門テラスにはこのほか、関東初出店の和食・おでん「万ん卯」、大皿料理中心の和食「銀座 㐂いち」、料理としての焼肉が楽しめる「神楽坂 翔山亭」、大きなカウンターの中で職人が焼き上げる焼鳥の「赤坂鳥幸」、世界一予約が取りにくい店と言われる四谷の人気寿司店「紀尾井町 三谷」、すき焼・しゃぶしゃぶの「人形町今半」などがある。

【AJの読み】カジュアルに食事を楽しむなら1〜2階、贅沢をしたい日なら3〜4階へ

 東京ガーデンテラス紀尾井町は敷地が広く高低差があるため、1〜4階までさまざまなアプローチ方法がある。入ってきた場所によっては、初めての場合は戸惑うかもしれない。カジュアルな食事を楽しみたいのなら、1階エントランスにあるテラス付きのオールデイダイニング「ガーブ セントラル」や、2階のエスニック料理「アジアンビストロ Dai」、オイスターバー「ウォーターグリルキッチン」、海鮮創作料理の「魚河岸千両紀尾井町」、上海中華メインの維新號の新業態「チャイナダイニング サクラ」がおすすめ。

 3階フロアに関しては有名どころや初出店の店も含めて、各ジャンルの名店が軒を連ねている。記念日や接待、ちょっと贅沢をしたい日などに使いたい。気になるのが「ノマド グリル ラウンジ」の熟成和牛と、「エル フエゴ デル トロ」の熟成肉と仔羊、蝦夷夏鹿。定番となっている熟成肉だが店によって個性が異なるし、ジビエも気になる。“肉食女子”としてぜひ試してみたいところだ。

文/阿部 純子

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