『動く! 遊べる! 小学生のおもしろ工作 eco編 リサイクル工作・宿題にもバッチリ!』(成美堂出版編集部/成美堂出版)

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 今年もとうとう夏がやってきた。めちゃめちゃアツい季節だ。楽しいイベントがたくさんある。特に小学生の喜びようはハンパないだろう。1カ月以上ある長期休暇に心膨らませるちびっ子たちが目に浮かぶ。しかし、小学生の夏休みには必ず「夏休みの宿題」がある。山盛りの難敵だ。特に絶望するのが自由研究だ。私はこの自由研究が大嫌いだった。そこで私はこんな書籍を見つけた。『動く! 遊べる! 小学生のおもしろ工作 eco編 リサイクル工作・宿題にもバッチリ!』(成美堂出版編集部/成美堂出版)だ。本書を駆使すれば「自由研究は何しよう…」と悩まなくて済む。楽しく工作しながら、自由研究ができてしまうわけだ。

 本書はエコをテーマに、牛乳パックやペットボトルなど、使われなくなった資源を再利用して楽しいおもちゃを作る方法を紹介している。図解や写真を使って分かりやすく作り方が書かれていたり、工作する上でなるべく入手しやすい材料が提示されていたり、小学生を応援する内容となっている。さらに巻末には、自由研究のレポートのまとめ方も例を交えて書かれており、これ一冊を買えば6年分の自由研究は安泰だ。本書には、簡単な工作からモーターや磁石を使った少し手の込んだ工作まで、30種類が紹介されている。クレーン車をリモコンで自在に動かす『リモコンクレーム』、手回しで起こした電気でマシンが進む『発電リモコンカー』など、クラスのヒーローになれること間違いなしの工作まである。

 さて、今回は思い切って私も工作をやってみたい。私が小学校を卒業したのが12年前。本書の工作ラインナップを参考に、12年ぶりに自由研究に取り組んでみたい。そして今回の工作チャレンジにふさわしいものを見つけた。「変形!カーロボット」だ。マシンのストッパーを引き抜くと、なんと自動的に一瞬で人型ロボットに変形するという。まさにトランスフォーマーではないか。これぞ小学生の憧れ。私はこれを作ることにする。

 さっそく材料を買いに出かけ、制作へ入った。このまま完成品をみせてもいいが、せっかくなので写真と共に私の一言を載せていきたい。ちなみに、写真撮影が下手というクレームはナシだ。それではいってみよう。

 7月某日14時半、材料を買いに行く。夏の日差しが照りつける。暑い。

 15時、材料と共に帰宅。カッターナイフは本来不要だが、我が家のハサミは切れ味が悪いので購入した。

 15時半、作業開始。

 まさかこの細かい部分もハサミで切れというのか…。カッターナイフを購入しておいてよかった…。

 みなさんお気づきのように、ここから雲行きが怪しくなっていく。

 本書によると、このトランスフォーマーの制作時間は約2時間だそうだ。どっこい、次の写真の時点ですでに2時間が経過していた。この完成度で、だ。

 この写真の時点で、トランスフォーマーの名前は決まった。「傷だらけのトランスフォーマー」だ。制作の時点で傷ついていては世話がない。

 できた…らしい…。

 これは…できたということでいいのか…?出版社からクレームきそうだ…。全力で制作しただけに、なおタチが悪い。

 夢に出てきそうだ。きっと制作者の私を恨んでいる。

 完成したので、一瞬で自動的に人型ロボットに変形するかどうか確認してみた。結果、制作者の介助を受けながらなんとか変形した。しかし、車輪が外れる代償が起きた。2度目はないと思った方がいいだろう。

 以上だ。制作に3時間かけて、可哀想なロボットができあがった。本書と成美堂出版の名誉にかけて言うが、本書で紹介されているトランスフォーマーは素晴らしく華麗だ。間違いなく作る価値がある。ただ、今回できあがったロボットは例外だ。私が責任をもって面倒を見るから、読者のみなさんは見なかったことにしてほしい。

【研究結果まとめ】

『変形!カーロボット』制作において発覚した私の苦手なこと

【目的】。ダ・ヴィンチニュースの原稿作成において、夏休みの自由研究について取り扱うので、その案件と並行して、いのうえが小学校の頃、なぜあんなにも自由研究を嫌っていたのか検証する。

【調べた方法】。いのうえが小学校の頃に制作した自由研究と同様に、少々複雑で魅力的な『変形!カーロボット』を制作する。

【結果】。目も当てられない作品ができあがった。また、そのときに夏休み明けの小学校のクラスでの思い出がよみがえった。

【分かったこと】。いのうえは手先も内面的にも不器用だ。そのため、複雑で魅力的な工作は向いていない。しかし、夏休み明けにクラスのヒーローになりたくて、自由研究ではりきって何かを作り上げ、それを夏休み明けの学校に持ち込んで、友達に笑われた過去がある。その出来事が今回「傷だらけのトランスフォーマー」として再び現れた。

【結論】。いのうえは今後、自由研究に手を出すべきではない。

文=いのうえゆきひろ