「すべて完璧」な7戦連発弾!!小林悠、“覚醒”の秘密はマウスピース?

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[8.6 J1第2ステージ第7節 川崎F4-0甲府 等々力]

 自画自賛の7戦連発弾だった。川崎フロンターレは2-0で迎えた後半11分、MF中村憲剛からの浮き球のパスにFW小林悠が反応。PA内に走り込むと、右足のワントラップから左足を振り抜き、鮮やかにゴールネットを揺らした。

「動き出しもトラップも完璧。一連の動作はすべて完璧だった」。ゴールの予感があった。前節・湘南戦(3-2)で05年にFWジュニーニョが記録した5試合連続ゴールを上回る6戦連発のクラブ新記録を樹立した小林は「今日は取れるんじゃないかという感じがした」と言う。「裏は警戒されていたけど、ああやって一瞬の隙を突ければ、自分の動きは見てくれている。隙を逃さなかったことがゴールにつながったと思う」と胸を張った。

 クラブ記録を更新する7試合連続ゴール。J1では98年の森嶋寛晃(C大阪)、02年のエメルソン(浦和)、高原直泰(磐田)、エジムンド(東京V)、08年のマルキーニョス(鹿島)と並ぶ歴代2位の記録で、97年から98年にかけてフリオ・サリナス(横浜M)が記録した8試合連続ゴールのJ1記録にあと1試合と迫った。

 今季13得点目は11年と14年の12得点を上回るシーズン記録。「ケガなくやれれば、ゴールを取れる自信はある。一番気を付けなきゃいけないのはそこ」と話すとおり、好調の要因はまずそのコンディションにある。肉体管理について「筋トレやマッサージをより一層やるようになった」と、これまでとの違いについて語ると、プレー中に付けている“秘密兵器”の存在を明かした。

「チームのトレーナーが勧めてくれて、去年の10月ぐらいからマウスピースを付けるようになった。それまで筋肉系のケガが多かったけど、付けてから筋肉系のケガはない。僕にとっては効果が大きい」

 次節13日の鳥栖戦(ベアスタ)ではJ1タイ記録の8試合連続ゴールがかかっている。この勢いでタイ記録、そして新記録と塗り替えていくのか。“覚醒”したゴールハンターは「あまり気にせずやれているほうがゴールを取れるのかなと思う。無心でやっていきたい」と誓った。

(取材・文 西山紘平)


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