職場のなかで、意外にも同性の先輩や同僚から行われることの多い「マタハラ」。

同じ職場で同性からの反感を買わないために、産休・育休に入るときに注意すべき点は? 「マタハラNet」代表・小酒部さやかさんは言う。

●業務の引継ぎは最大限のケアを

「育休・産休を取るときには、自分の仕事をカバーしてくれる人がスムーズに進められるよう、業務の丁寧な引き継ぎが大切です」(小酒部さん 以下同)

業務マニュアルを作る、フローを作るなど、「誰が見てもわかるもの」を資料としてきちんと残すことが必要だそう。

「また、上司と相談し、引き継ぎのために、業種などによりますが、仕事の整理を行う期間は3カ月程度設けましょう。整理してみることで、ルーティンになっていて、本当は必要のない業務が見えてて、『大事な仕事だから、正社員に振り分けよう』といった仕事の分配などの見直しにもつながります」

同時に、産休・育休の引き継ぎを「後輩の育成期間」にすると、後輩のスキルアップになるだけでなく、「誰かが欠けても他の人ができる」体制づくりにもつながるそう。

実は、社員の産休・育休は職場にとって、家の整理整頓と同じで、仕事の割り振りや効率を見直す大きなチャンスの時期でもあるのだ。

ほかに、産休・育休をとる本人が、周りのためにできることとは?

「ぜひとも行ってほしいのは、後輩たちにむけて『保育園がどうなっているか』『妊婦検診はどうか』『健康管理カードの使い方』など、仕事をしている女性ならではの妊娠に関する情報を公開することです」

●産休・育休の情報はみんなも役立つ有益なもの

ある中小企業では、産休育休期間に5万円が支給され、そのかわりに「育児レポート」を全社員にメールで流す業務が課せられているそう。

「仕事を持つ女性が妊娠・出産するときの情報を知っているのと知らないのとでは大違いです。さらに、今後は男性も育休を取る時代になっていきますので、情報の共有は非常に大切です」

自分の仕事をカバーしてもらう感謝の気持ちを忘れず、少しでもスムーズに進められるよう仕事の整理・引き継ぎをすること。と同時に、仕事をする女性の妊娠・出産の事例として、いつか誰かに役立ててもらえる情報を提供すること。

いずれも、職場にとっての「リスク」ではなく、「チャンス」になるよう、丁寧に周囲とコミュニケーションをはかっていくことが大切なのかも。

(田幸和歌子+ノオト)