2か月で金利40%の高金利をうたう、あやしいスパムメールの勧誘にあえて乗ってみた

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どう考えてもあやしい投資話に乗っかる人は少なくない。しかも、それなりに知識や経験のある人が被害に遭っていたりする。その“騙しの手口”とは……? 自らも投資マニアであり、数々のあやしい商品に手を出してきたと語るFP・藤原久敏氏のツッコミを交えて検証する

◆突然、メールで送られてきた2か月で40%の超高利商品に特攻

【FXファンド/損失:140万円】
大竹雄三さん(仮名・67歳)

 個人投資歴20年。資産を数千万円以上も積み上げてきた猛者・大竹さんは今年3月に騙されたばかり。

「始まりはEメールで《FXで運用するファンド》の勧誘資料が送られてきたこと。今年に入ってから日本株が下落していて、ちょうどFXに手を出そうとしていたから渡りに船だった。利率が2〜3か月で4割以上と高かったのにも魅力を感じたね」

 さすがに利率が良すぎ! あやしいと思わなかったのだろうか?

「目論見書が大手の書式とそっくりだったから、きちんとした会社だと思い込んじゃった」

 即決した大竹さん。3月末には保証金25万円を振り込んだ。すると、4月2日には業者から「260万円の利益が出たので手数料を77万円払ってください」と催促が! 元本に対して、利益がやけに大きいのは、レバレッジ20倍で運用されたという体裁らしい。

 数日後、さらに「1000万円の利益が出ました!」と38万円の手数料が催促される。この畳み掛けに乗せられ、入金総額は約140万円に……。

「4月中旬に、儲け分を半分引き出そうとして業者へメールしたんだよ。でも、グダグダ言って払い込まないんだよね。『新年度のため回線工事中で電話がつながらない』とか『担当者が不在』とかさ。さすがにあやしいと思って、日本証券業協会の相談窓口に問い合わせたわけ」

 結果、「国内では登録のない企業」ということで詐欺濃厚。今度は警察に問い合わせ、現在は同様の例があるか調査中だというが、「全額回収は難しいだろう」とクギを刺されているとか。

 しかし、大きく凹む様子もなく、「今度こそFXで稼ぐ!」とカラッとしたもの。この大らかさは、年収が運用益も含めて4桁万円ゆえ? だからこそ警戒心が緩んだのかもしれないが……。

◆プロのツッコミ
FXはレバレッジがきく分、少ない資金で大きな取引をすることが可能で、ファンドで資金を募る必要がない。そう考えれば「FXファンド」の類いが90%あやしいのがわかるでしょう。ファンドで収益の2〜3割の手数料(≒成功報酬)がかかること自体は珍しくありませんが、元本25万円で手数料70万円超というのはさすがにあやしいと思わなければ……。「手数料だけ先に振り込ませる」のも詐欺の常套手段と覚えておくべき。

【藤原久敏氏】
‘77年生まれ。’01年、当時としては全国最年少での独立系ファイナンシャルプランナーとなる。投資マニアでもあり、著書『あやしい投資話に乗ってみた』(彩図社)では、自身のカラダを張った投資体験を披露している

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