4日、華字紙・日本新華僑報網は、日本人が次の世代に伝えたいアニメに関する記事を掲載した。写真はフジテレビにて。

写真拡大

2016年8月4日、華字紙・日本新華僑報網は、日本人が次の世代に伝えたいアニメに関する記事を掲載した。以下はその概要。

「100年先に何を残したいか」と聞かれれば、国によってさまざまな答えが返ってくるだろう。だが、日本では答えはただ一つ。アニメ「サザエさん」だ。

先日、日本の某テレビ番組で、10〜60歳の人に後世に残したいアニメを聞いたところ、中国人に人気の「聖闘士星矢」「ちびまる子ちゃん」「スラムダンク」「犬夜叉」「銀魂」などを抑えて1位に輝いたのは、中国人にはまったくなじみのない「サザエさん」だった。

「サザエさん」を知る中国人は非常に少ないが、日本では「国宝級」の作品だ。「サザエさん」は1946年に長谷川町子さんが4コマ漫画で発表し、1969年にアニメ化された。誕生からすでに70年がたっていて、世代を超えて日本人の記憶に刻まれ続けてきた。2013年には「最も長く放送されているアニメ」としてギネス世界記録に認定された。視聴率も驚くべきもので、1997〜2006年の平均視聴率は20%超え。2014年はやや下がっているが15%以上を記録している。

「聖闘士星矢」や「犬夜叉」のような激しい戦闘シーンがあるわけでも、「スラムダンク」や「ちびまる子ちゃん」のような笑いがあふれているわけでもない。これらが「強い酒」だとするなら、「サザエさん」はさしずめ余韻が広がる1杯の「緑茶」だろう。では、このアニメがこれだけの生命力を持って日本で愛されてきたのはなぜか。

まず、時代が生み出した「サザエさん」伝説。「サザエさん」が誕生したのは戦後。日本全体が凋落していた時期だ。人々の心はすさみ、うつうつとしていた時期に、最も良い治療薬となったのがほほえましい作品だった。サザエさんは常に明るく、前向きで、心優しい。人々は多かれ少なかれ、みんなサザエさんに希望を見いだしていた。こうした社会的な貢献が評価され、長谷川町子さんは国民栄誉賞を受賞している。

次に、現在の日本社会には、依然として「サザエさん」の癒しが必要なこと。戦後の痛みや高度経済成長期を経験した後、日本は再び迷走している。経済は低迷、さまざまな社会問題が噴出し、日本人は未来への自信を失いつつある。現在の日本人の心境は戦後と似ていると指摘する声もある。人々は安心できる平和な生活を渇望している。日本人は、「サザエさん」の世界のような、テロや恨みのない世界に生きたいと願っているのだ。

日本では、美しい時代の終わりを例える方法として、「サザエさん」の放送終了という表現が使われる。日本人が、「サザエさん」が世世代代続いていくことを望む背景には、彼らの永遠の安心、平和への願いがあるのだ。(翻訳・編集/北田)