台湾初の女性総統となった民進党の蔡英文(ツァイ・インウェン)氏が、中国と台湾は「1つ」であることに中台当局が合意した「1992年コンセンサス(合意)」の受け入れについて明言しないとの姿勢を取っている。同姿勢に対して中国政府は反発し、当局は中国人の台湾への渡航を制限しているという。(イメージ写真提供:123RF)

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 台湾初の女性総統となった民進党の蔡英文(ツァイ・インウェン)氏が、中国と台湾は「1つ」であることに中台当局が合意した「1992年コンセンサス(合意)」の受け入れについて明言しないとの姿勢を取っている。同姿勢に対して中国政府は反発し、当局は中国人の台湾への渡航を制限。台湾にあふれていた中国人観光客は激減したといわれる。一方で台湾のネット上では訪台中国人旅行客の減少を喜ぶ文章や画像が掲載され、大きな反響を呼んでいる。

 中国メディアの捜狐は1日「台湾の業者が“中国人観光客はいない”と日本人観光客を誘致している」との見出しで、台湾のネット上でこのほど「中国人が来なければ来ないほど、平和と美しさが見えてくるのだ」という言葉と画像が掲載されたことを伝えた。台湾の美しい風景を写した画像に、台湾語で「中国人が来なくなったら静かになった」と書かれているほか、同画像には日本語でも「中国人が来なければ来ないほど、平和と美しさが見えてくるのだ」と書かれている。

 中国当局が中国人旅行客の台湾への渡航を制限すれば、台湾の観光業にとっては大きな打撃となることは間違いない。だが、この画像からは、台湾にあふれていた中国人観光客について、多くの台湾人がどう思ってきたかを浮き彫りにするものとも言えるだろう。記事によせられた中国人ネットユーザーからのコメントには、「まるで“中国人がいないと静かで平穏な生活が戻った”と言われているようだ」として、不快感を示す中国人ユーザーが多かった。

 台湾に限らず、中国人が渡航先でマナー違反を繰り返してきたのは事実だ。2008年に中国からの観光客を受け入れて以来、観光地が中国人で埋め尽くされ、日常が様変わりしたうえに、マナー違反を目の当たりにした台湾人がずっと困っていたとしても無理はない。蔡英文政権に対して、中国による圧力は今後も続くだろうが、台湾のネット上に掲載された画像を見る限り、中国当局による渡航制限を喜んでいる台湾人も少なくはないようだ。(編集担当:村山健二)(写真は捜狐1日付報道の画面キャプチャ)