中国国家発展改革委員会は6月20日、北京市と上海市を結ぶ京滬(けいこ)高速鉄道をはじめ、6路線が2015年に営業利益で黒字を確保したことを発表した。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国国家発展改革委員会は6月20日、北京市と上海市を結ぶ京滬(けいこ)高速鉄道をはじめ、6路線が2015年に営業利益で黒字を確保したことを発表した。

 これに対し、中国国内では「巨額の赤字を垂れ流していた高速鉄道がついに利益を生むようになった」との報道も見られるが、中国メディアの張家界在線はこのほど、中国高速鉄道は黒字化を達成しても「初心を忘れてはならない」と主張する記事を掲載した。

 記事は、中国国内では「高速鉄道が利益を生む存在かどうか」について、議論が絶えたことはなかったと指摘する一方、京滬高速鉄道が15年に65億8100万元(約1047億9299万円)の純利益をあげたことで「世界でもっとも稼ぐ高速鉄道路線になった」と紹介した。

 続けて、世界の高速鉄道路線のうち、黒字もしくは収支が均衡している路線は東海道新幹線やフランスのTGVの一部路線が挙げられると紹介し、「中国高速鉄道が開業から短期間で黒字化を達成したのは決して容易ではないことだ」と称賛した。

 一方で記事は、鉄道サービスの本質は「人民のための鉄道」であることを忘れてはならないと指摘し、中国が高速鉄道を建設した当初の目的は利益をあげることではなく、より快適なサービスを提供し、より速い移動を実現することだったはずだと主張した。

 つまり、中国高速鉄道にとっての「初心」とはあくまでも「人びとに快適な鉄道サービスを提供する」というものであり、一部の路線が黒字化したからといって初心を実現するための歩みを止めてはならないということだ。中国では沿海部と内陸部の発展に大きな差が生じており、記事は「高速鉄道は発展不均衡を解消する存在であるべき」との見方も示している。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)