広大な宇宙は静かで冷め切った世界ではなく、時にこんなダイナミックな天文ショーが起きます。太陽圏観測衛星(SOHO)は8月2日〜4日にかけて、太陽に猛烈なスピードで突入する彗星を撮影することに成功しました。
 
今回の隕石は秒速600kmという猛烈なスピードで太陽に突っ込みました。このように太陽に突入、あるいはかすめる彗星はクロイツ群と呼ばれます。クロイツ群は近日点(太陽に近づいた位置)が太陽に極めて近く、また過去には一つの大きな彗星がバラバラに分解されて、このような軌道を周回しているものと思われます。
 



 
天文学者のKarl Battams氏は、「これは過去21年間に観察したクロイツ群の彗星で最も明るいものの一つです。また、このような彗星は太陽系で最も早く移動する天体なのです。素晴らしい!」と語っています。そして興味深いことに、この彗星は太陽に落下したわけではないようです。
 
「この彗星は太陽に落下したわけではなく、かすめただけなのです。あるいは、今でもその軌道上を移動しているでしょう」と、ゴダード宇宙飛行センターのSarah Frazier氏は語ります。「多くの太陽をかすめる彗星は太陽の力によって引き裂かれ、蒸発するのです」
 
クロイツ群の彗星は800年の周期で太陽を周回しています。そして多くのクロイツ群の彗星が太陽のそばを通過するのですが、その多くは気づかれることがありません。ただし大きなもののみ、このように衛星によって観察されるのです。
 
今回の観察を行ったSOHOは活動を開始してからすでに20年が経っています。そして現在は後継機とも呼ばれるソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリー(SDO)と一緒に、太陽活動の謎を解き明かそうとしているのです。
 
Image Credit: NASA/Goddard Space Flight Center/Joy Ng
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