2017年に入札が実施される可能性のあるシンガポールとマレーシアのクアラルンプールを結ぶ高速鉄道計画において、日本と中国の受注競争がすでに水面下で激化しているが、中国メディアの捜狐はこのほど、このプロジェクトにおける日中の受注競争が熾烈なのは「買い手が少ない」という事実も関係していると論じた。(イメージ写真提供:123RF)

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 2017年に入札が実施される可能性のあるシンガポールとマレーシアのクアラルンプールを結ぶ高速鉄道計画において、日本と中国の受注競争がすでに水面下で激化しているが、中国メディアの捜狐はこのほど、このプロジェクトにおける日中の受注競争が熾烈なのは「買い手が少ない」という事実も関係していると論じた。

 「多くの国家にとって、高速鉄道の建設はまだコンセプトの段階にある」と記事は指摘し、たとえ中国あるいは日本の政府や企業の助力があっても、市場の需要を解決しなければ大きな進展は見込めないと説明した。つまり高速鉄道を日常的に利用する乗客がいるような市場はそう多くはないということだ。

 さらに「市場の需要は国土や都市の構造、人口、経済発展の速度などの基礎的な要素が決めること」だと説明。現在のところ、高速鉄道の採算がとれるであろう国や地域は多くないのが現実だと指摘した。

 記事の論点を整理すると、日本と中国による受注競争はパイが非常に限られているゆえに熾烈になっているという点だ。しかも、パイを増やそうにも高速鉄道の需要は人工的に創出できるものでもない。しかし高速鉄道市場の需要が現段階でそれほど存在しないからといって、マレーシアとシンガポールを結ぶプロジェクトを相手に譲ることはできない。将来、東南アジアで高速鉄道の採算がとれる国や地域が増えたとき、マレーシアとシンガポールを結ぶプロジェクトに採用された高速鉄道システムが有利になるであろうことは明白だ。

 記事は今回のプロジェクトの受注を獲得するための「日本の決心と力の入れ具合はかつてないレベル」だと指摘しているが、官民一体で取り組む日本側は現在の利益だけでなく、将来的に生じるであろう巨大な利益をも視野に捉えているに違いない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)