日本国内ではさまざまな「記念日」が各業界や団体によって制定されている。その1つが8月4日の「箸の日」だ。語呂合わせからこの日が「箸の日」に選ばれたのは一目瞭然だが、中国メディア・天天探索は7月25日、そこには日本の箸文化が持つ深い含蓄が示されていると紹介する文章を掲載した。

 文章は、中国文化の影響を受けた日本では1300あまりの間、箸が食器として利用されていると紹介。その歴史において中国とは異なる「箸文化」が培われてきたとし、「単なる食事の道具にとどまらず、そこには豊富な文化的コンテンツが含まれている。精神文化の領域においても、日本人の心に影響を与えているのだ」と解説した。

 そして、「1日3度の食事で人びとのために働いてくれる箸に感謝しよう」という民俗学者・本田總一郎氏の提唱によって毎年8月4日が「箸の日」とされ、1980年8月4日には東京の赤坂日枝神社などで「箸供養」のセレモニーが行われ、現在も続いていると説明。「箸供養」には箸のメーカーや販売者、飲食業経営者そして一般市民が参加し、儀式の最後には使用済みの大量の箸が焚き上げられ、供養が行われると伝えた。

 文章はまた、農村では種まきや収穫、誕生日、結婚といったイベントごとに新しい箸を用意し、喜びを示す風習があったと説明。また、箸をとる前の「いただきます」、箸を置いた後の「ごちそうさま」には、食べ物を作った人や大自然に感謝するという宗教的意味合いが含まれているとした。

 そして最後に、「日本はアジアで最も人文精神を重視している国であり、われわれも提唱すべきものだ」とし、「高等生物として自然をコントロール、改造することに慣れ、自然に対する畏怖の心を失ってしまったゆえに自然環境悪化を招いた。日本に学び、感謝の心を持つべきなのだ」と呼びかけて結んだ。

 スパゲティは基本フォークを使うが、和風スパゲティになると箸を使っても違和感がなくなる。ハンバーグやステーキも「お箸で切れる」ことが売り文句になったりする。さすがにカレーライスを箸で食べることは難しいが、洋食文化が大いに浸透した現代においても、箸は食卓において絶大な人気を誇るアイテムなのである。正しい持ち方を身に着けるのはちょっと大変だが、それでも日本人は箸を愛しているのである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)