国際通貨基金の統計によれば、2015年の国内総生産(GDP)は中国が10兆9828億ドルに達し、日本は4兆1232億ドルだった。中国経済はもはや日本経済の2倍以上の規模に膨れ上がっていることになる。だが、規模では中国のほうが上ではあるものの、中国国内では数値だけで満足してはならないという意見もあるようだ。(イメージ写真提供:123RF)

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 国際通貨基金の統計によれば、2015年の国内総生産(GDP)は中国が10兆9828億ドルに達し、日本は4兆1232億ドルだった。中国経済はもはや日本経済の2倍以上の規模に膨れ上がっていることになる。だが、規模では中国のほうが上ではあるものの、中国国内では数値だけで満足してはならないという意見もあるようだ。

 中国メディアの中国外匯在線はこのほど、中国について「日本を超える経済大国と呼ぶにはまだ早すぎる」と論じる記事を掲載した。

 記事は中国の経済規模が日本の2倍以上に達していることについて、中国の人口は約14億人だが、日本はわずか1億人あまりであることを指摘、「一人当たりのGDP」で考えるなら「どちらが勝っているかは明らかだ」と論じた。

 さらに「たとえ中国のGDPが日本を超えていても、世界第2位の経済大国という見方は中国の現状にそぐわない」と説明、その理由について「日本の経済構造や競争力、企業のイノベーション、科学技術の発展状況などに対して、中国は依然として遅れを取っているためだ」と指摘。しかし最後にGDPの順位は重要ではなく、本当に大切なのは個人の幸福指数であり、中国はこの点で努力することが必要であると論じた。

 記事が「中国を日本を超える経済大国と呼ぶにはまだ早すぎる」とメンツにこだわらない見方を示すことができているのは、「本当に大切なのは個人の幸福指数である」という考え方が関係しているためだろう。

 16年3月に国連が発表した「世界幸福度報告書」では、1位がデンマーク、2位にスイス、3位にアイスランドで、日本は53位、中国は83位だった。幸福度で上位の国には平均寿命が長い、社会福祉が充実している、人生の選択肢の幅が広い、汚職が少ない、社会の寛容度が高い、一人当たりのGDPが高いなどの特徴がある。GDPは国民1人1人の実質的な幸福感を高めるために活用されるべき指標であり、国家のメンツを立てるための経済指標ではないという記事の指摘は当を得ている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)