2016年8月2日、セブン&アイホールディングスは、茨城県つくば市にある西武筑波店を来年2月末で閉鎖すると発表した。

同店がオープンしたのは、つくば科学万博開幕の1985年の3月だった。以来30年以上、筑波研究学園都市を象徴する商業施設として、周辺の住民に親しまれてきた。

ツイッターには、突然のニュースを知った人々からの、驚きの声が続々と寄せられている。

つくば市では今年2月、老舗の友朋堂書店が突然閉店して、市民を悲しませたが、筑波西武の中の書店「リブロ」も閉店になるのだろうか、と心配する人からの投稿だ。「つくばの中心部で唯一残っていたリアル書店の本屋が消え去る」というコメントが切ない。

「柏そごう、筑波西武と馴染みのあった店が消えて行くな」


西武筑波店。つくばクレオスクエア「CREO」内(Kiku-zouさん撮影、Wikimedia Commonsより)

ツイッターに寄せられた、つくば市民と元市民のツイートを見てみよう。

「筑波西武が消えれば茨城県内の百貨店は水戸の京成百貨店のみになる」「柏そごう、筑波西武と馴染みのあった店が消えて行くな」という感想だ。地方の百貨店は消えつつある。「筑波西武でタイタニック観たのを思い出す」という人もいるが、思い出す映画がタイタニックとは皮肉だ。

「大切な方への贈答品はいつも西武」「組曲とブルーレーベルで服買えなくなるのも、リブロカフェでワッフル食べられなくなるのも非常に困る...」「この辺で唯一、お堅い系贈り物が手堅く買える場所でもあったんだよなあ...」という切実な声も......。

また、地元ならではの厳しい状況分析もある。

「TX沿線は流山おおたかの森と柏の葉キャンパスが駅直結のショッピングモールがあって土日はかなりの混雑」という証言だ。また周辺の大型モールも盛況だという。つまり百貨店ではなく、ショッピングモールへと人は流れているのが、茨城県の現状だ。