ベトナムで観光地やショッピングを楽しむのもいいけど、現地のひとびとの暮らしを覗いてみたい!

そんな声を聞くことがあります。
しかし、街を歩くだけだと疲れるし、車やバイクの喧しいクラクションに辟易するだけ…。

いいえ、それは気づいていないだけなのです!団地の魅力に!
ベトナムの団地、現地の言葉で「チュンクー」は、暮らしの風景が詰まった箱庭なんです。

 

現地の暮らしはここで眺めろ!団地(チュンクー)の魅力。



団地は日本にもありますが、ベトナムのそれはイメージしているものとちょっと違うかもしれません。

それらはコの字やロの字をしていることが多く、団地そのものが外側と内側を隔てる壁となって、中庭は不思議なくらいに静まり返っているときがあります。また、数多くのひとびとが密集して暮らしているため、生活に最低限必要なものが一通り揃うようになっているのです。

今回は、そんな団地を見ていきましょう。

 

日本人も多く住む、手近な平均的チュンクー。


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観光地の集まる1区から東方面へ車で5分ちょっとした先にある団地が、「チュンクー・ファンビッチャン」です。ここは1区からほぼ一本道でアクセスが良く、数多くの日本人が住んでおり、少ないながらも日本食レストランが点在しています。

 
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早速入ってみると、い〜感じの団地に挟まれています!

 
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見上げるとほら…

 
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この無機質な団地!ワクワクしません?

 
と、これは人を選ぶところかもしれませんが、ここで心が震える人は確実にチュンクー巡りに向いている!と言えるでしょう。あと私と気が合います。

 
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団地の間に立って見上げてみると、より迫力を味わえますね。

 
また、この内側の一階には、

 
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このようにほぼ必ず、

 
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カフェが存在します。

 
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しかもすんごい安い!コーヒー一杯およそ60円です。

 
市内中心地の、とりわけオシャレなカフェで頼もうものなら300円くらいはしますが、これら団地のカフェの価格は、路上のプラスチック製のイスに座って飲むような、簡易カフェに匹敵するほどの安さでしょう。

ベトナムは世界的にもコーヒーの産地であり、カフェ文化が根付いています。団地の井戸端会議は老若男女を問わずにカフェで、ということなのですね。

 
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そしてなんと24時間営業の雑貨屋までもが存在。

コンビニはともかく、ベトナムで雑貨屋が24時間開いているという環境は非常に珍しいものです。これもまた、いつ何時でも需要のある団地の性質によるものなのでしょう。

 
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そしてこれ、一体何だと思います?

 
正体は運動器具。ちょうど手前の器具は、赤い板に両足を乗せて腰を左右に捻らせて運動するものだと思います。ベトナムの朝は早く、近隣の公園で運動に勤しむ光景はしょっちゅうです(詳しくは以前書いたこちらの記事をお読みください)。数は少ないながらも、団地に常設は当たり前。

 
それだけではなく、

 
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メリーゴーラウンドまでもが!?

 
撮影時間が昼間だったので動いてはいませんでしたが、夜にここを通ると楽しげなBGMとともに子どもを乗せて勢いよくグルングルンと回っています。カフェ、雑貨屋、運動器具、そして子どもの遊び場までもを提供する、ひとつのチュンクーはひとつの生態系であると表現できるのかもしれません。

 

ちょっと高級住宅街!どことなく気品漂うチュンクー



さて、場所を変えてみましょう。

 
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バイクが往来する中程度の通りから脇道に入ると…

 
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さらに開けた場所に出ます、ここが「チュンクー・43・ホーバンフエ」。
ここはさきほどのチュンクーほど箱庭感はありませんが、外の通りとはガラリと空気が変わるという点で、そう呼んでもいいのではないでしょうか。

 
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そして立ち並ぶ建物もちょっとハイセンス。
そう、ここは団地というよりも、高級住宅が並ぶ場所なのです。

 
それにしても、

 
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ベトナムは、お金持ちほど緑を生やしている気がします。
建築のトレンドとしても、緑化が最先端と見る節があると聞いたことがあります。

 
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が、ここにもちゃっかり運動器具が。

 
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周囲を少し歩きまわると、いい感じの「団地の板挟み」がありました。

 
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いいですね。
何がいいのか説明しようと思ったけど、きっと伝わらない人にしか伝わらないので説明はやめよう。

 
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ちょうどこの頃はお昼時だったので、

 
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ベンチで寝入っている人もちらほらと!

 
大げさに言うとね、ベトナムで無防備、ましてや寝るなんて危ない行為な訳ですよ。何か盗られちゃうかもしれないし。にも関わらずこうした光景が見られるということは、中庭がいかに安心できる憩いの場かということを主張してくれます。まぁ、今盗られるものを持ってないという可能性が一番高いけど。

 
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果物売りの屋台もありました(おばちゃんは裏に引っ込みました)。

 
パノラマ写真でもどうぞ!※マウスやスワイプで動かせます
チュンクーの魅力2 - Spherical Image - RICOH THETA (https://theta360.com/s/q7aJuD3Gzr8PXUvJLU5sWax1w)



チュンクーの魅力2-2 - Spherical Image - RICOH THETA (https://theta360.com/s/knRbR64BxhdDG5MX7JFjALrkq)



 

絡み合った電線が、まるでご神木のように鎮座するチュンクー


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最後は、ベトナムの象徴的存在でもあるアレがすごいチュンクーです。

 
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一部頭上を覆うほど緑が茂る、いいチュンクーですね。

 
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ここは子どもが多いのでしょうか。

 
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さきに紹介したふたつにはなかった、オモチャの露店がありました。

 
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ベトナムの国旗が張られてあります。

 
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ローカルの風情が感じられていいですね。

 
おばちゃん 「ちょっとあんた、写真撮ってんのかい?」

私     「あ、うん」

おばちゃん 「あれ撮っときなよ!外国人にとっておもしろいらしいよ!」

私     「あれ??」

 
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と、おばちゃんたちが指を差すので見てみると(会話内容はすべて想像です)…。

 
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こっ、こここ!

 
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混線すげぇ〜〜!!

 
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このおびただしいと形容するべき電線はベトナムを象徴する風景ですが、ここまで立派なものはあまりありません。現地で見慣れているはずのおばちゃんが、わざわざ私に伝えてきたことも納得です。なんかもう、存在するだけでただただカッコイイですね。

 
パノラマ写真でもどうぞ!※マウスやスワイプで動かせます
チュンクーの魅力3 - Spherical Image - RICOH THETA (https://theta360.com/s/pwl4ENfKSVwS1CveK8gPa4W9M)



 

チュンクーに入ってみると、意外なローカルの暮らしが見えるかも!



と、以上、チュンクーの魅力をお伝えしました。

はじめてのベトナム(外国)ではやはり有名な観光地に行きたくなるものですが、それでも時間が余っちゃった!とか、二度目なのでローカル風景を見てみたい!とか、そういったことであれば、ぜひともチュンクーに潜ってみることをオススメしますよ。

路地は路地で非常におもしろいのですが、ほぼ私道のような位置づけになっていることも多いので、ときどき「なんだこの外国人!?」みたいな目で見られちゃうんですよね。でも、チュンクーは外国人が立ち入ってもみんな(良い意味で)どうでもよさそうな雰囲気なので、ぜひぜひ覗いてみることをオススメします。とはいえ、生活している場所なので、騒ぎすぎはご法度ですけども。

 
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チュンクー・ファンビッチャン(Chung cu Pham Viet Chanh)
住所:Chung cu Pham Viet Chanh, W.19, Dist.Binh Thanh, HCMC

チュンクー・43・ホーバンフエ(Chung cu 43 Ho Van Hue)
住所:Chung cu 43 Ho Van Hue, W.9, Dist.Phu Nhuan, HCMC

みっつめのチュンクー(名称不明不明)
住所:14 Tran Binh Trong, W.1, Dist.5, HCMC

 
(text & Photo:ネルソン水嶋)

 
ネルソン水嶋の「勝手にベトナム観光開発局」
他の記事を読む> (http://tripping.jp/author/88)