振り返ると、21世紀に入ってから数年でスポーツカーは、その存続が危ぶまれていました。一部の高性能モデルは販売が続いていましたが、その一方で手頃なスポーツカーは姿を消していき、「もはやこれまで……」と嘆いていた方は多いのではないでしょうか?

そんな冬の時代に舞い降りた「BRZ」と「86」。

スバルとトヨタのコラボで生みだされたこの2台は、後輪駆動(FR)を採用するだけでなく、低重心が魅力の水平対向エンジンを搭載し、トランスミッションは6速のATとMTを設定。

価格も手頃だったことから瞬く間に注目を集め、スポーツカーひいては運転することの楽しみを再び味わわせてくれる救世主となりました。

あれから4年。スポーツカーはもちろん、クルマそのものに走る楽しみという潤いをもたらしたこの2台に内外装からパワートレーンにまで及ぶ大規模なマイナーチェンジが行なわれました。

1

■大規模改良へ向けた変更を毎年実施!

今回のマイナーチェンジは、内外装の仕立ての刷新からエンジン性能向上に至るまで、その規模は相当に大掛かり。

とはいえ、実は「BRZ」は登場から毎年なにかしらの改良が施されており、具体的にはダンパーのフリクション特性、減衰力特性のチューニング、リヤバルクヘッド周辺の剛性向上、EPSのリチューニングがそのメニュー。また、特別仕様車の設定も行なわれ、毎年話題に事欠く事がありませんでした。

このように毎年進化させる目的は、ズバリ、話題喚起であります。登場当初は爆発的にヒットするものの、話題がないとそのまま台数は右肩下がりとなってしまうそうです。そのため、毎年改良を実施して存在感を示しているとのこと。しかも、「BRZ」の場合、これまでの改良は今回のマイナーチェンジを見据えてのものだったそうです。

■素材や形状など、細部のつくり込みで魅力を1UP!!

ルックスやパワートレーンの変更が目を引く一方、インテリアは登場以来のレイアウトを踏襲。しかし、改良後の「BRZ」に乗り込むと細部の仕立てが上質になっていて、よりスポーツカーらしさに磨きが掛かっていることが分かります。

真っ先に違いを感じるのがステアリング。セッティングの変更だけでなく、素材と形状も見直し、362mmへ小径化されたことで、より手にフィットする感覚が強められています。さらに、メーターには走行中のGや、水温/油温/電圧などを表示する液晶を採用。いずれもスポーツマインドを高めるだけでなく、実用面でも重要な役割を果たしています。

そのほかには、インパネやドアトリムにレザー調素材をあしらい質感を向上。オーナーの満足度をアップさせる演出が随所に光っています。

より深く知りたい方にはこちらがおススメです。

(今 総一郎)

「スバル・BRZ」の毎年の進化はマイナーチェンジへの伏線だった!?(http://clicccar.com/2016/08/03/390178/)