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世界屈指のエンターテイメント都市・ニューヨークはアートシーンも充実。世界的に有名な美術館だけでなく、個性が異なる美術館や大小さまざまなギャラリーなど、時代や国境を超えた多種多様のアートがおもちゃ箱のように混在していて、ニューヨークの住人だってすべて回りきるのは難しいほどだ。。そこで、今回は、いま行きたいホットな美術館、アートスポットを紹介。今度のニューヨーク旅行は、「アート」をキーワードにしたおしゃれで知的な滞在をしゃれこんでみたい。



建物も展示も「とがって」ます!
ニューヨークの現代アートを体現する「ニュー・ミュージアム」


ダウンタウンにある「ニュー・ミュージアム(New Museum)」は、コンテンポラリー・アート専門のミュージアム。ニューヨークアートの最前線を体感したいなら、真っ先に足を運びたい場所だ。これっていったいどうなっているの? と思わず二度見したくなるような、アイテム、オブジェのほか、興味深い映像作品を見ることができる。「ニュー・ミュージアム」には常設展という概念はなく、毎回、異なるテーマを設けた展示を行っているので、ニューヨークを訪れるたび、異なる世界観に身を委ねることができるのも楽しい。

1977年に、「新しいアート、新しいアイデア」を提案していくというコンセプトのもと、ホイットニー美術館のキュレーターだったマーシャ・タッカーによって設立。前衛作品が多く取り上げ、キース・へリング、リチャード・プリンスなどにも早くからフィーチャーしており、ここでの展示がきっかけで世界に羽ばたいていったアーティストも少なくない。「MoMA」が近代アートなら、こちらの専門は「現代アート」。アートの最先端であるニューヨークでもひときわ“とがった”美術館なのだ。

現在の場所に移転したのは2007年。長方形のボックスを積み上げ、それをアルミのメッシュで覆った建物は、近未来的な風貌で異彩を放っている。「箱」はあえてずらして積んであり、各階ごとに異なる寸法、レイアウトの部屋が作られている。

こちらをデザインしたのは、建築界のノーベル賞と言われる「プリッカー賞」を受賞している、日本人建築家ユニットのSANAA(妹島和世+西沢立衛)。表参道のディオール、金沢21世紀美術館、ルーブル美術館ランス別館など、国内外問わず、数々の作品を手がけている。コンクリートの打ちっぱなしにした、やや無骨な内装は倉庫をイメージしており、決して広くはないスペースを最大限に活用している。

コンテンポラリー・アートには興味がないという人にも、週末だけのオープンとなる「SKY ROOM」は、アップタウンとはまったく雰囲気の異なる、ダウンタウンの風景が見渡せる展望テラスからの眺めは必見。ソーホーやノリータからも徒歩圏内なので、買い物の合間に足を伸ばしてはどうだろうか。

INFO:
New Museum(ニュー・ミュージアム) 
住所:235 Bowery, New York


鉄鋼王・カーネギーの邸宅で新旧デザインに出合う
クーパー・ヒューイット・スミソニアンデザインミュージアム


ここ「Cooper Hewitt, Smithsonian Design Museum(クーパー・ヒューイット・スミソニアンデザインミュージアム)」は、コンテンポラリーと歴史的なデザインの両方を扱うアメリカ唯一の美術館として独特の存在感を示している、「デザイン」をテーマにした美術館だ。

1903年に建てられた、アメリカの鉄鋼王、アンドリュー・カーネギーの邸宅を改築し、現在、美術館として利用している。2014年12月に大規模な改修を経て、リニューアルオープンを果たした。入場料を払うとタッチペンが手渡される。このタッチペンが鑑賞の心強い味方。ペン先でタッチパネルに触れて作品の詳細を知ることができ、ペンと一緒に受け取った番号を同美術館のHPに登録すれば、自宅に戻ってからも、見学時に気になってチェックしておいた作品の解説をネット上で読むことができる。ほかにも自分好みのテキスタイルの部屋が作れるなど、タッチペンを用いて、さまざまな体験ができるとあり、親子連れの姿も多く、真剣にペンを握りしめている子供たちの姿もほほえましい。

企画展も興味深いものが多く、なかでも家具、食器、装飾品、グラフィックデザイン、ファブリックなど約25万点ものコレクションの中から、さまざまなジャンルのクリエイターが自由にキュレーションする「セレクト」シリーズは同博物館の看板企画となっている。

INFO:
Cooper Hewitt, Smithsonian Design Museum(クーパー・ヒューイット・スミソニアンデザインミュージアム) 
住所:2 E 91st St, New York


ジャンルを超えた音楽の聖地、
カーネギー・ホールの歴史をいまに伝える「ローズ博物館」


1890年、アンドリュー・カーネギーによって設立された、「カーネギー・ホール」。クラシック、ポピュラー、ジャズなど、ジャンルを超えた音楽の聖地であり、数々の名演が生み出されてきた。その「カーネギー・ホール」2階にひっそりとたたずむのが「ローズ博物館」だ。

1991年に開設された、カーネギー・ホールの歴史をテーマとする小規模な博物館で、100年以上におよぶコンサートのプログラム類などを所蔵。1891年のチャイコフスキーによるこけら落とし公演のチケットやプログラム、ジュディ・ガーランドが着用したスパンコールのジャケットのほか、かつてレナード・バーンスタインの指揮するニューヨーク・フィルの本拠地だったこともあり、バーンスタインに関する展示も。そのほか、モーツァルトの楽譜、リヒャルト・シュトラウスの手帳など、音楽好き垂涎の貴重なアイテムが並ぶ。

入場は無料。博物館を見学したい旨をセキュリティーに伝え、名簿に氏名などを記入すれば入館できる。公演によって開館時間が異なる場合があるので訪れる際はHPでスケジュールの確認を。

INFO:
Rose Museum(ローズ博物館) 
住所:154 West 57th Street,Second Floor


美術の知識がなくても楽しめる!
有名どころずらりと並ぶニューヨーク近代美術館(MoMA)


日本でもミュージアムショップを展開するなど、世界中に名を馳せるニューヨーク近代美術館(MoMA)もニューヨークに行ったからにはぜひおさえておきたい場所のひとつ。

1929年に、進歩的で影響力を持つ3人の女性によって設立された同美術館は、20世紀以降の現代美術の発展と普及に多大な貢献。設立以来、スペースを拡大し続け、2004 年11月に、東京都美術館や法隆寺宝物館などを手掛けた日本人建築家、谷口吉生の設計によってリニューアルされた。周囲との調和に配慮し、外観にはグレイガラスと漆黒の御影石を使用。また、谷口氏が得意とするガラスとスチール製のファサードで歴代の建築家への敬意を示しているという。

58,500屬離好據璽垢鰺する同美術館の所蔵品は約15万点。うち常時100点ほどが展示され、年間250万人を超える来館者が訪れる。誰もが耳にしたことがあるような、世界中の著名な近現代作品を数多く収集しており、アートに精通している人はもちろん、そうでない人も楽しめるのが人気の所以だろう。

ウォーホールの《キャンベルのスープ缶》、ピカソの《アビニヨンの娘たち》、ゴッホの《星月夜》、モネの《睡蓮》といった、MoMAが誇る珠玉のコレクションに加え、谷口がデザインを手がけた新生MoMAは「ガーデン展示場」も見どころのひとつ。ロダン「バルザック記念像」など、彫刻やさまざまなオブジェが飾られた空間にはグリーンも多く、心地いい時間を過ごすことができる。書家や舞踊家などのアーティストとコラボした、インスタレーションやパフォーマンスが頻繁に行われるのもMoMAならでは!

INFO:
The Museum of Modern Art (MoMA) 
住所:11 West 53rd Street New York

(text by aya hasegawa)


今行きたい!ニューヨークの美術館・アートスポット ART HOLIC in NY(3)