「時短勤務」は誰が使える?時短のメリットとデメリット

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仕事をしながら子育てや介護をこなすワーキングママの心強い制度と言えば“時短勤務”。比較的新しい制度のため、時短勤務のメリット・デメリットが分からず、利用をためらっている人も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、時短勤務の制度やメリット・デメリットについてお伝えします。

■短時間勤務制度は法律で定められている

(1)短時間勤務制とは?

パパ・ママに限らず、3歳にならない子どもを育てている場合は、短時間勤務(以下、時短勤務)を希望することができます。

(2)適用される条件

・3歳にならない子供を育てていること

・1日の所定労働時間が6時間以上であること(非正規社員を含む)

・労使協定で適用除外となっている労働者でないこと

■時短勤務のメリットとデメリット

(1)時短勤務にすると給料は減る?

仮に勤務が朝8時半から夕方5時半(休憩1時間含む)の8時間労働のとき、時短勤務を利用すると、朝9時から夕方4時(同上)の6時間に短縮することが可能です。

では、労働時間が短くなってラッキーかといえば、そうとも言えません。法律では労働できなくなった時間の賃金の保障については定められていないため、時短勤務を利用すると給料が減ることがほとんど。また、ボーナスや退職金を算出する際の年数にも影響が生じます。

(2)時短勤務のメリットとは?

給与が下がると社会保険料の支払い金額も下がるため、将来の年金受給額に影響を与えると考えてしまいますね。

しかし、時短勤務制度を利用している間は、時短勤務利用前の給与水準で社会保険料額を支払っていると見なす特例措置があるため、給与が下がっても将来の年金受給額に影響を与えません。

■時短勤務以外の法律の規定って?

(1)時間外労働の制限

小学校就学前の子供がいる労働者は、残業などの時間外労働をしないことの請求をすることができます。ただし、現実的には少なからず残業を求められます。

(2)深夜労働の制限

小学校就学前の子供がいる労働者は、深夜(午後10時〜午前5時)の勤務をしないことの請求ができます。

■時短勤務からフルタイムに戻るとき

(1)時短からフルタイムに切り替えるタイミングは?

時短勤務は子供が3歳になるまで利用できますが、3歳から小学校入学まで勤務時間を短縮するなどの措置をとっている雇用主もあります。

(2)フルタイムに戻ることは、実際のところ大変?

フルタイムに変更して最も大変なのは保育園の送迎です。勤務先の始業時間や保育園のお迎えの時間に間に合わせるため、大急ぎで移動したり、延長保育を利用せざるをえないことがあります。

(3)フルタイムに戻るときに乗り越えるためのコツは?

何よりも大切なことは、ママひとりが全てを抱えないこと。パパの助けはもちろんのこと、ベビーシッターやファミリーサポート、病後保育施設といった第三者のサービスを利用して乗り切りましょう。

■時短勤務者は甘えてる?

(1)資生堂ショックとは?

化粧品会社の資生堂は、20年以上前から育児休業や短時間勤務制度を導入して、女性に優しいイメージを持つ企業。ところが、時短勤務を理由に化粧品売り場にいる美容部員が夕方や土日祝日繁忙時に退社することに、他の社員の不満が噴出してしまいました。

そこで育児中の社員に対して過剰な配慮を止め、美容部員を対象に夜間や土日も勤務させることにしたのが、いわゆる“資生堂ショック”です。

(2)資生堂ショックから見える時短勤務の今後の課題

育児をしながら仕事もこなす女性は決してラクをしている訳ではありません。しかし、他の育児をしていない社員との摩擦や営業機会の損失など、育児中の女性を多く保有する企業を悩ませる原因になるのも事実。

資生堂ショックを受けて、今後は時短勤務のあり方を企業や職場ごとに見直し、労働者も柔軟な対応を求められることがあるかもしれません。

■時短で働きながら、同僚とうまくやっていくコツとは

(1)同僚は時短勤務者を迷惑に感じている?

時短勤務は育児する人の権利です。しかし、権利という言葉のもとに仕事を中途半端にしては廻る仕事も廻らなくなります。同僚が迷惑に感じるのは、時短勤務者に限らず、周囲に配慮しない仕事の仕方をする人です。

(2)不公平感はどうしたら解消する?

朝一番に来ない、早めに退社する、残業もしない、となれば不公平感を持つ人は少なからず出てきます。同僚の仕事の負担が大きくならないよう勤務時間内で成果を上げる努力をし、コスパの高い社員になりましょう。

(3)時短勤務者が心がけるべきこととは

自分が不在でも同僚が自分の仕事に対応できるよう、業務の共有をすること。そして、周囲のおかげで時短勤務ができることの感謝を言葉で伝えましょう。

また、時短勤務できるのは今だけ、と自分自身が割り切ることも大切です。

以上、時短勤務についてご紹介しましたが、いかがでしょうか?

時短勤務が法制化されて間もないため、雇用主も手探り状態であるのが現実です。時短勤務を利用することに引け目を感じるママが多いかもしれませんが、これからママになるかもしれない同僚や部下のためにも、時短勤務を上手に利用して育児も仕事も頑張るワーキングママのお手本になりましょう。