心理学者を直撃。なぜ友達は沢山必要なのか?

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あなたは友達が多い方だろうか?それとも少ない方だろうか?交友関係は人それぞれ違うものだ。それこそ親友と呼べる人が1人いれば十分と考え、ひとり旅行が全然平気な人もいれば、友達の少なさに不安を感じ、ひとりで行動するのはもっての外という人もいるように思う。世間では「友達は多い方がいい」という価値観があるが、どうして友達は沢山いた方がいいのだろうか?「教えて!goo」でも「友達が沢山いる事=私は優れていると思う人の価値観」と、悩みを寄せる相談が寄せられていた。そこで心理学者の内藤誼人先生にその疑問をぶつけてみることにした。

■あなたは、友達は多い方がいい?少なくても構わない?

友達が少ない人もいれば、多い人もいる――。その違いに是非はないと筆者は思うが、友達は少なくてもいいと言う人、友達は沢山必要と言う人の違いは、どういった心理によるものなのだろう?

「男性性、女性性の違いによります。基本的に、男性はそんなに多くの友達を必要としません。むしろ、個人でいることを好みます。どこかの山奥に隠棲してしまう男性の話は聞きますが(兼好法師、ダーウィンなど)、女性はそういうことはしません。相談者は、おそらく男性的な気質を持った人なのでしょうね」(内藤先生)

筆者もこれは聞いたことがある。女性の方が、友達が沢山必要と感じるのは、やはり女性は喋ることが好きだからだろうか……? 気軽に何でも話せる友達がたくさんいた方が、それだけストレス解消になるし、生きる楽しさを実感できそうである。

それに比べ、男性はひとりの時間が好きなため、親しい友達が幾人かいれば満足できるというわけだ。確かにこうした考え方は一理あるかもしれない。

■どうして友達は多い方がいいのか

では、「友達が多い=良いこと」という、価値観についてはどうだろうか。例えば「友達100人できるかな」という歌があるが、どうして友達は多い方がいいのだろう。

「コーネル大学のジョン・ボードローは、アメリカの管理職1万人と、ヨーロッパ9カ国の管理職1万人にアンケートしたのですが、年収(ボーナスを含む)に関連している一番大きな要因は、『社交性』でした。まあ、人と交わるのが好きという人の方が、出世や結婚でもいろいろと利益があります。ゆえにそういう価値観が生まれたのでしょう」(内藤先生)

友達は多い方がいいと言われる理由は、「社交性があると判断されるから」が答えのようだ。

確かに社交性は仕事、恋愛、人付き合いと、様々なシチュエーションで求められる。高いに越したことはないため、コミュ力を磨くためにも、「友達は沢山作るべき」という価値観が浸透しているのかもしれない。

■友達が多い人の方が幸せなのか?

ちなみに心理学的観点の幸福度から考えると、深く狭い交友関係と広く浅い交友関係では、どちらが幸せなのだろう。

「幸福度は、本人の思い込みによって決まります。どちらにしろ、『ああ、自分って幸せだな』と思っていれば、幸せでいられます。『友達が少ないな』と不満に思う人は不幸になりますし、『友達が多すぎて、疲れるな』と感じる人も、やっぱり不幸になります」(内藤先生)

確かに人の基準よりも、自分が“それをどう思うのか”は大事なポイントである。もし友達が少ないと悩むことがあれば、ぜひこの記事のことを思い出してほしい。

●専門家プロフィール:内藤 誼人
心理学者、立正大学客員教授、有限会社アンギルド代表取締役。慶應義塾大学社会学研究科博士課程修了。「解決したがる男共感がほしい女」(大和書房)、「自分の中からめんどくさい心に出ていってもらう本」(青春出版社)他、著書多数。

柚木深つばさ(Yukimi Tsubasa)