ご当地ラーメンお試し隊による連載17回目は、北陸新幹線が開業して以来、観光地として注目を集める富山県をピックアップ。今回は、全国のラーメンファンの間で一躍有名になった「富山ブラック」を検証するため、異なる2つのメーカーが発売するカップ麺を食べ比べてみます!

ご当地ラーメンとして、すっかり定着した「富山ブラック」

ご当地ラーメンの新定番「富山ブラック」

富山県は、面積が4247平方キロメートルで、人口は約100万人。高さ186mを誇る黒部ダム、寒ブリで有名な氷見市、日本で最も面積が小さな村の船橋村など、さまざまな観光スポットがあります。北陸新幹線が開業したことで、今後も一大観光地として、さらに注目を集めることでしょう。

富山の郷土料理を調べてみると、まず出てくるのが、駅弁としても有名な「ます寿司」や富山県氷見市特産の「氷見うどん」。さらに、薬膳を使ったカレーやスイーツなどの薬膳料理も有名です。実は、この薬膳料理には、「富山のくすり」の伝統が生かされているとか。ちなみに、富山のくすり売りも、300年以上も訪問販売という形式でビジネスが続いているそうです。

そんな富山で最近、グンッと知名度を伸ばしているのが「富山ブラック」と呼ばれるラーメン。「富山」の名を冠しており、地域を背負ったご当地グルメとも言えます。見た目が真っ黒なスープは、醤油ベースの味付け。同じ東京の醤油ラーメンと比べても、その黒さは圧倒的です。また、大量のコショウが投入されており、刺激的な味に仕上がっています。暑い夏に食べれば、スッキリすること請け合いです。

富山県射水市に本店を構える「麺屋いろは」。富山ブラックの代表店として、東京ラーメンショーでは、過去5回売上No.1に輝いています

富山ブラックの特徴は、塩気のある黒いスープ。ライスが欠かせません

富山ブラックの特徴は、塩気のある黒いスープ。ライスが欠かせません

ヤマダイ「富山黒醤油ラーメン」は、別添スパイスがポイント

今回選んだ富山ブラックのカップ麺は、「富山黒醤油ラーメン」(ヤマダイ)と「富山ブラックラーメン」(寿がきや)の2つ。黒をベースにしたパッケージを見ると、とても似た印象を受けますが、味に違いはあるのでしょうか?

まずは、富山黒醤油ラーメンから試してみます。フタを開けると、かやく、液体スープ、スパイスが入っていました。富山黒醤油ラーメンのポイントは、このスパイス。別袋になっているので、コショウの辛さが苦手という方は、好みの量に調整するといいでしょう。

内容量119g(麺65g)。お湯を入れて5分待てばできあがりです

内容量119g(麺65g)。お湯を入れて5分待てばできあがりです

具材は、チャーシューやネギがメイン。非常にシンプルな印象です

具材は、チャーシューやネギがメイン。非常にシンプルな印象です

麺はモチモチとしていて、舌触りもいいです

麺はモチモチとしていて、舌触りもいいです

真っ黒なスープは、醤油ベースの味わい

真っ黒なスープは、醤油ベースの味わい

富山黒醤油ラーメンの一番の特徴は、この黒いスープ。ひと口飲むと、黒コショウの強烈な刺激が口の中いっぱいに広がります。しかし、刺激的な味の中にも深いコクがあり、思わず完食してしまうほどのクセを感じます。このスープだけでも、ご飯のおかずになりそうです。

具材は、チャーシュー、ネギ、メンマと、非常にオーソドックスなラインアップ。モチモチした麺は舌ざわりがよく、スルスルッと食べられます。しかし、なんと言っても、このカップ麺のポイントはスープ! 本当に、スープが美味しいカップ麺でした。

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寿がきや「富山ブラックラーメン」は、バランス重視型

次に紹介するのは、寿がきやの富山ブラックラーメン。「富山ブラック」の名前を冠した、直球勝負のネーミングです。ヤマダイの富山黒醤油ラーメンと比べると、スパイスとかやくが一緒になっているので、スパイスの量を調整できないようです。

ちなみに、この富山ブラックラーメンは、寿がきやがカップ麺で展開している「全国麺めぐり」シリーズのひとつ。現在、「奈良天理ラーメン」や「小田原系タンタンメン」、「伊勢志摩潮ラーメン」などがラインアップされていますが、種類はまだ少ないようなので、今後に大きく期待したいところです。

内容量110g(麺65g)。お湯を入れて4分待てばできあがりです

内容量110g(麺65g)。お湯を入れて4分待てばできあがりです

麺は、コシのある太麺です

麺は、コシのある太麺です

具材は、チャーシュー、ネギ、キャベツ。キャベツと麺による歯ざわりの違いを楽しめます

具材は、チャーシュー、ネギ、キャベツ。キャベツと麺による歯ざわりの違いを楽しめます

真っ黒なスープは、醤油と魚醤を使った特製スープ

真っ黒なスープは、醤油と魚醤を使った特製スープ

富山黒醤油ラーメンと比べると、富山ブラックラーメンのスープは刺激が少なめ。確かにスパイシーですが、それよりもっと印象的なのは、スープの旨みです。口をつけると、スープ本来のまろやかな味を感じますが、スパイスの辛さが、すぐに口の中いっぱいに広がります。これは、クセになりそうです。

さらに、スープや麺、具材のバランスがよく、麺の歯ごたえや具材の味もGOOD。シャキシャキしたキャベツの歯ざわりも楽しめます。これなら、富山ブラックの辛さが苦手という人でも、無理なく食べられるのではないでしょうか。

今回は、富山ブラックの食べ比べでしたが、どちらもスープが美味しいという印象です。味が濃いので、お店のラーメンと同様に、ライスを別に用意して、“ごはんのおかず”として楽しむといいかもしれません。塩っ気が欲しくなる暑い夏こそ、チャレンジしたいカップ麺と言えそうです!

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(おまけ)富山と言えば、白えびも! しかし今回は……

富山湾産の白えびを使用したカップ麺も!

富山湾産の白えびを使用したカップ麺も!

富山のご当地ラーメンを探している時に見つけたのが、「富山白えびラーメン」(寿がきや)。富山ブラックラーメンと同様に、全国麺めぐりシリーズのひとつで、白エビやほたての出汁がきいた塩ラーメンとなっています。本来であれば、本文で食レポしたいところですが、あいにくスタッフが甲殻類アレルギーのため、泣く泣く今回は試食を断念。実際の味がどうなのか、非常に興味はあるのですが……。みなさん、このパッケージを見かけたら、ぜひお試しください!

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連載17回目は富山でした!次のご当地ラーメンお試し隊はどこへ?

連載17回目は富山でした。みなさんもぜひ、夏休みに富山を訪れてみてください!


>> 暑い夏だからこそ、からーい「富山ブラック」を2製品食べ比べ! その違いは? の元記事はこちら