戦闘機や武器が手軽に量産できるということなのだろうか 【写真:BAE Systems】

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 映像やアート、軍事など様々な分野で「大活躍」のドローン。最近では荷物の運び手としても期待されている。

 このメカニカルなドローンを作るには、まず設計図を作成し、部品を調達してから組み立てと、1年以上はかかるのが一般的だ。

 しかしBAEが英・スコットランドのグラスゴー大学と共同開発中の化学的エンジニアリング手法を用いれば、完成までに数週間と、製造期間を大幅に短縮できるという。

 BAEが「ケンピューター(ケミカル=化学とコンピューターを組み合わせた造語)」と呼ぶこのまったく新たな方法は、巨大タンクに入った特殊な液体の中で、分子レベルの化学的反応を引き起こし、生物を育てるように設計図にもとにドローンを育てようというものだ。

 現在はまだあくまでコンセプトの段階であり、BAEのWebサイトにもあまり詳しい情報は記載されていない。

 しかし将来的には、特殊な用途のドローンやミサイルなどの武器を、国外、あるいは戦闘中の戦地など大規模な製造施設のない場所で、短期間に製造する場合に有効だとしている。また大型飛行機への部品供給といった用途も検討されている。

 化学的にドローンを育てるなどというといかがわしい魔術のようだが、BAEシステムズは巨大な防衛・セキュリティ企業であり、グラスゴー大学も歴史ある大学だ。ケンピューター技術もイメージ的には3Dプリンターを使ったドローン製作が近いかも知れない。

 BAEシステムズはこの他にも様々な先端技術開発に関心を持っており、つい最近では通常の旅客機の約5倍となるマッハ5(高度1万メートルで時速約5,000キロ)を実現する航空機のエンジンを開発する企業リアクション・エンジンズに、約28億円出資したことを明らかにしている。

ケンピューターについてはぜひ以下の動画を見てほしい。

動画:https://www.youtube.com/embed/EKt_zQHQ-0k

取材・文 岡 真由美