グーグルも採用の「マインドフルネス」、キャリアに役立つ5つの理由

写真拡大

「マインドフルネス」は、職場での注目度がますます高まりつつある考え方だ。アップルやヤフー、スターバックス、そしてグーグルも、従業員向けの福利厚生のプログラムにこれを導入している。

例えばグーグルは、マインドフルネスを学ぶための19時間のコースへの参加を従業員らに認めている。人気は非常に高く、すでに年間数千人が受講しているという。

「マインドフルネス」とは何か?

マインドフルネスは簡単に実践することができ、同時に非常に効果の高い一種の瞑想方法であり、それによって得られる精神状態だ。それまでできなかった「自分自身の思考や行動のコントロール」ができるようになる。マインドフルネスを実践した経験がある人たちは、「瞑想」を行っていないときでも、集中力が高くなる。

マインドフルネスは、ストレスを解消する方法としても優れている。「制御が利かない」、「とめどなくあれこれ考えてしまう」「否定的な考えに集中してしまう」といったことが減っていくからだ。落ち着いて、そして生産的に、忙しい一日を乗り切るための素晴らしい方法だ。

【関連】鎮痛剤に代わる「痛み緩和」手段として注目が高まる

職場で高まるマインドフルネスの人気

マインドフルネスから得られる利点は、数多くある。だが、グーグルなどの企業がこれを熱心に取り入れる最大の理由は恐らく、仕事の成果に直接的な影響が及ぼされることだろう。

ハーバード大学心理学部のエレン・ランガー教授はこれまでに、マインドフルネスに関する多数の研究を行ってきた。そして、マインドフルネスの実践があらゆるタスクにおける成績の向上につながることを確認している。

その他にも、企業がマインドフルネスを重視している理由は幾つもある。その例が、以下に紹介する5つだ。

1. 究極のストレス解消法

ストレスは従業員の業績だけでなく、その人自身を死に追いやる可能性がある。米疾病対策センター(CDC)によると、病院で受診する人が訴える不調のおよそ3分の2が、ストレスに関連するものだ。さらに、医療費として支払われる金額のうち、75%がストレスに関連している。

ストレスは高血圧や自己免疫疾患、がん、心臓疾患、不眠症、うつ、不安神経症その他数多くの病気の原因となる。

マインドフルネスがストレス解消方法として優れているのは、私たちを「闘争・逃走反応に備えた状態」から解放してくれるからだ。そして、精神が明晰で落ち着いている「リラックスした状態」に導いてくれる。

2. 集中力が高まる

マインドフルネスは、私たちがあらゆる状況において、「一時に一つのことに集中する」能力を高めてくれる。仕事中にも、注意散漫にならず、高い集中力をもって取り組むことができるようになる。

あなたもこれまで、「マルチタスキング」の犠牲になってきたかもしれない。だが、マインドフルネスはこの”有害”で生産性を大幅に低減させる習慣からの脱却を助けてくれるはずだ。

3. 創造性が高まる

創造性は、精神状態に大きく左右される。マインドフルネスは創造的な思考や自己表現を抑圧する否定的な考えを打ち消すことによって、創造的な精神状態になることを助けてくれる。

マインドフルネスは「今この瞬間」に集中するものであり、その集中によって、あなたは自由に、そして創造的に考えることができるようになる。

4. 心の知能指数(EQ)が向上

心の知能指数(EQ)は私たち皆にあるものだが、やや漠然としている。自分や他人の感情を認識・理解する能力であり、それを基に自分の行動を制御し、人間関係を円滑にする能力でもある。

数十年に及ぶEQに関する研究の結果、大きな成果を上げられる人とそうでない人を分ける重要な要因が、このEQであることが指摘されている。業績が優秀な人の90%は、EQも高い。

マインドフルな状態になり、認識する力が高まれば、自分の感情に対する感覚や分類(判断)、理解が高まる。つまり、高いEQの基盤である自己認識力が大幅に向上するため、それに伴いEQ自体も上昇するのだ。

5. 「より良い人間」になる

ハーバード大学の研究結果によれば、マインドフルネスと向社会的行動(他人の役に立とうとする行動)の間には強い関連性がある。他人に対する共感の心や親切心を示す割合は、瞑想をした場合の方がしていない場合よりも50%高かったとする研究結果が示されている。

「たった今」と「穏やかさ」を感じることには、人間がもつ最善のものを引き出す何かがあるということだ。