ポケモンGOの大流行、企業はどう「便乗」している? 独創的な保険も登場

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ポケモンGOのリリース以来、任天堂の市場価値はおよそ70億ドル(約7,175億円)増えた。その同社に追い付ける企業は、他にはないだろう。だが、何社かはすでに、「ポケモン現象」にあやかろうと考案した独創的なサービスを開始している。

ソーシャルメディアは「大騒ぎ」

私たちのグローバルな、そして”つながった”コミュニティーは、さまざまなソーシャルメディア・チャンネルを使ってポケモンGOに関連したあらゆることを話し合っている。企業やブランドがソーシャルメディア上で、その人気を活用しようとするのは自然なことだ。「ゴールドラッシュ」が起きているともいえる。

うまくやっている企業もそうとも言えない企業もあるが、企業のこうした努力は当然ながら、今後も続けられていくだろう。そうした発案のいくつかの例を紹介する。

創意に富んだサービス

ポケモンGOを楽しむ人たちに不可欠なものを一つ挙げるとしたら、それは何だろう。長時間使えるバッテリー?それとも、ポケモンを探して夜道を歩き回っても危なくない「高視認性」のジャケット──?いや、加入料が無料の傷害保険だ。

こぶやあざをつくる、骨折するなど、負傷する人が続出していることを受け、ロシア最大の商業銀行、ロシア貯蓄銀行(ズベルバンク、Sberbank)が発案、提供を開始した。同行のウェブサイトに携帯電話の番号とポケモンGOに登録したニックネームを入力するだけで、加入することができる。

さらに同行は、1万7,000店近くある国内の支店周辺の全ての「ポケストップ」で「ルアーモジュール」を使用。ポケモンを呼び寄せている。支店の近くに来れば、プレーヤーたちは街中を歩き回らなくてもポケモンを捕まえることができるのだ。同行がルアーモジュールを使うのは、支店の営業時間中だけ。ポケモンGOで遊ぶついでに、自分に合った保険について相談することもできる。

「人生は冒険!」

ポケモンGOの大きな長所は、プレーヤーたちを外に出かけさせることだ。彼らは現実の世界で、実際にあちこちを歩き回る。いくつもの企業がこのシンプルなアイデアを基に、自社ブランドを何らかの形でゲームに関連付け、プレーヤーたちを楽しませ、自社をクールな存在にしようと案を練っている。

米サンディエゴで先月、「コミコン(Comic-Con)」が開催された際には、参加していたポケモンGOのファンの一人がSNSへの投稿で「ポケモンを探しながらバーをはしごしようと」呼びかけた。これを受けて、周辺のバーには大勢の人たちが集まった。多くの企業はこの一件で、ポケモンGOの価値を認識したのだろう。その後は街のさまざまな場所に、多くの企業がポケモントレーナーたちを呼び寄せている。

ゲームと運動

映画やテレビ番組から書籍、そして漫画まで、ゲーマーたちの典型的なイメージは「太り気味で青白く、日光を嫌い、ひどい食生活をしながら暮らしている」といったところだ。だが、ポケモンGO はリリースから一か月もしないうちに、そのイメージを大きく変えた。そして、あらゆる人たちを現実の世界へと誘い出した。

ポケモンGOで遊ぶには、長い距離を歩くことになる。それでも信じられないほどの人気を得ている。そして、この事実は多くの企業に、運動とゲームの関係性を再検討させることにつながっている。「Wii Fit」その他の体を動かしながら遊ぶゲームは人気を得たものの、それは限定的なものだった。ジャンプしたりダッシュしたり、ダンスをしたりするよりも、現実の世界を歩き回りながらポケモンを探すことの方が、今の風潮に合っているのだろう。

最後に

ブランド戦略の観点からいえば、ポケモンGOの流行が長続きするかどうかは、問題ではない。明らかなことは、ブランドがこうした機会を最大限に活用するためには、迅速に動けるように準備をしておくこと、文化的な変化にもつながる流れには、ためらわずに乗るべきだということだ。