■坂の上のカレー激戦区「谷町4丁目」

大阪にいくつか存在するカレーの激戦区。そのひとつが「谷町4丁目」付近だ。台地の上に位置するビジネス街で、ミナミやキタのような繁華街の趣はないが、いつしか聖地と化していた。平日ばかりか、週末にもカレーを食べるために並ぶ人の姿を見かける。さて、どんな店があるのだろう。

■欧風系もアジア系も独自性豊か

●curry bar nidomi

curry bar nidomi curry bar nidomi
多彩な風味、多彩な食感、摩訶不思議なおいしさにハマる「nidomi」のカレー!

激戦区だけあり、他にはないオリジナリティで勝負している店も多い。エスニック系に強い大阪らしい店が「nidomi(ニドミ)」だ。大阪独自に発展した「大阪スパイスカレー」の名店としておなじみ。スパイスを強めにきかせながらも、ダシの旨みなどで食べやすく調節しているカレーが絶品。土曜日には無農薬野菜やGMO(遺伝子組み換え原材料)不使用の肉や魚なども登場し、健康への配慮が感じられる。人気の「nidomiカレー・混盛(平日ランチ1000円、土曜ランチ1400円、各税込)」は同時にスリランカカレーも味わえて、お得感たっぷりだ。

<店舗情報>
curry bar nidomi(カレーバーニドミ)/大阪市中央区常盤町2-4-9 エクセル第6ビル2F
06-6949-3067 12:00〜15:00(売り切れ次第終了)、18:00〜22:00 日・祝休

●まんねんカレー

まんねんカレー まんねんカレー
「まんねんカレー」。グループでラーメン店を数軒展開しているが、カレーの店はここだけ。

また、有名なラーメン店の新業態「まんねんカレー」は、ラーメン用のとんこつスープで作るカレーが看板メニュー。最初にひと口食べると、とんこつや玉ねぎがかもしだす意外な甘さが口に広がり、次にカレーらしいツンとした辛さが際立ってくる。とろみとコクのある欧風スタイルで、腹持ちもバツグン。おすすめは豚のナンコツをのせた「まんねんとんこつカレー・とろ肉入り(税込850円)」。とろけるほど煮込まれたコブシ大の肉がのっていて、圧倒される。

<店舗情報>
まんねんカレー/大阪市中央区徳井町2-4-3 双葉グランドプラザ101 06-6948-5651
11:30〜15:00、17:30〜売り切れ次第終了 日・祝休み

■「今日はどれにする?」選択肢が多くて迷う

●ダルバート食堂

ダルバート食堂 ダルバート食堂
「ダルバート食堂」の定食。辛さは唐辛子を追加して調節できる。

ユニークなカレーばかりではなく、もちろん、正統派も多い街だ。たとえばアジア系なら、ネパールの本格的な定食を楽しめる「ダルバート食堂」が有名。「本日のワンプレートカレー定食(税込1000円〜)」は基本の豆のカレーに、チキンまたは週替わりのカレー、野菜のおかずなどがワンプレートに盛られて出てくる。インド式に比べると油分が少なめで、スパイスも控えめ。素材をいかしたやさしい味付けでなじみやすい。オーナーはかなりのネパール通。店は現地の旅行会社と提携していて、旅行の相談にものってくれる。

<店舗情報>
ダルバート食堂/大阪市中央区内久宝寺町3-3-16 06-6770-5726
11:30〜16:00(LO15:30 売り切れ次第終了) 火休み、他不定休

●ZETSU(絶)

ZETSU(絶)カリー倶楽部 ZETSU(絶)カリー倶楽部
「ZETSU(絶)カリー倶楽部」の人気メニュー「絶・カリーイタリアン(税込880円)」。

 また、本町通りに面した「ZETSU(絶)カリー倶楽部」はカレーの種類が多い。「お客様の要望にこたえて」開発していたら、いつの間にか、欧風タイプ、スパイスタイプ、創作タイプとメニューが増えたそうだ。すべてのカレーに自家製のトマトソースが添えられているのも特徴で、少しずつ混ぜるなどすれば、味の変化を楽しめる。気分に合わせたチョイスができ、毎日通っても飽きることがない。メニューは「オリジナルカリーA(税込580円)」や「絶・プレミアムキーマ(税込880円)」など。

<店舗情報>
ZETSU(絶)カリー倶楽部/大阪市中央区内本町2-2-14 06-6947-3337
11:00〜21:00(土日祝は〜15:30)無休

■働く男たちを支えるカレーは現代の陣中食?

なぜ、カレーの店をオープンしたいと考える店主たちは、谷町4丁目を目指すのか。「注文するとまもなく運ばれ、サッと食べられるカレーは、時間に追われるビジネスマンに好まれる」と「まんねんカレー」の社長。あわただしいビジネス街にふさわしいメニューなのだ。

激戦区は他にもある。ファッションの街「堀江」は若い人をターゲットにした店が多そうだし、雑多な人が行き交う「本町」は店がバラエティに富んでいる。「北新地」は細路地やレジャービル内に隠れ家的な店がある。「カレーを見るとその街がわかる」と語られる日も遠くないかもしれない。

文/中澤美紀子