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東京都内にも「黒湯」と呼ばれる天然温泉があり、いくつかの銭湯ではそれが楽しめることは、大田区の「照の湯」や江戸川区の「鶴の湯」等で紹介した。いわゆる「黒湯銭湯」の多くは大田区に集中しており、今回紹介するのも大田区・蒲田にある「大田黒湯温泉 第二日の出湯」だ。だが、今回は黒湯温泉銭湯としてではなく、「ゴジラ湯」として取り上げたい。

○ロケ地・大田区ゆえの「ゴジラの湯」

つい先日公開が始まった、映画『シン・ゴジラ』(2016年7月29日〜)にあわせて、第二日の出湯にはゴジラのペンキ絵が描かれた。描いたのは、若手銭湯絵師として精力的に活動している田中みずき絵師。こちらの銭湯には、2年程前に「アウディジャパン」のプロモーションで「アウディと富士山」が同絵師によって描かれた経緯もある。

玄関にはいきなり「ゴジラ湯」とプリントされた暖簾。くぐると正面には『シン・ゴジラ』のポスターが貼られており、左手に大きなタペストリーも飾られている。今回の企画は、ロケが大田区で行われたことからのタイアップらしい。

第二日の出湯はフロント式。フロント前のロビーには、ソファやマッサージチェア、ドリンクケースのほか、歴代ゴジラ作品のポスターがびっしり貼られている。露天風呂は、月の前後半で男女入れ替え。この日は後半で、男湯(左手)が露天風呂のある湯だった。

ロッカーは両側に。keihoku製のはかり。背側は縁側になっていて、鯉も泳ぐ庭を見やりながら湯上がりの休憩ができる。天井は、花鳥風月が描かれた格天井。ふと床を見ると、ゴジラの足型(?)がプリントされたシールが貼られている。原寸大にしては小さいような……これもまた愛嬌。

○富士山や五重塔等と並ぶゴジラ

浴室に入って、正面に広がるペンキ絵。中央にゴジラ、右側(この日は女湯側)には富士山があり、左側には五重塔や観覧車、ビルなどが描かれている(大田区の名所になぞらえたモチーフらしい)。ゴジラというと、おそろしい怪獣をイメージするかもしれないが、構図なのか、はたまたここが銭湯だからか、どことなく穏やかで場になじんだゴジラで、かわいらしさすら感じる。

湯は、浅風呂と座ジェットバス、それに内湯の黒湯があり、これとは別に黒湯の露天風呂がつく。湯はややぬるめで、露天風呂は十分な広さがある。平日、開店30分後くらいの訪問で、相客は4〜5人。あたかもずっと昔からそこにゴジラがいたかのように溶け込んでいる。

今回の「ゴジラ湯」は10月下旬までの公開になるとのこと。またとないこの機会に、ぜひ足を運んでみてほしい。

※記事中の情報は2016年7月時点のもの。イメージ図は筆者の調査に基づくもので正確なものではございません

○筆者プロフィール: 高山 洋介(たかやま ようすけ)

1981年生まれ。三重県出身、東京都在住。同人サークル「ENGELERS」にて、主に都内の銭湯を紹介した『東京銭湯』シリーズを制作している。

(高山洋介)