【前園真聖コラム】第098回「思い出す20年前のアトランタ五輪前の様子」

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いよいよリオ五輪が始まります。思わず20年前、僕が出場した1996年アトランタ五輪のことを思い出しました。

僕たちはアメリカに入って、メキシコと練習試合を行い敗戦したと記憶しています。これが非常にいい経験でした。何ができて何ができないか確認できましたし、球際の厳しさも大会前に体感することができました。

だから勝敗のことなんてまるで気にしていませんでした。それよりも大切だったのは、大会に向けて身体と心のコンディションを整えていくこと。今回もブラジルに負けた結果なんてまるで気にする必要はありません。

20年前、僕たちは大会前、緊張感もありましたが、それ以上に楽しみがありました。「自分たちがどれくらい戦えるのだろう」「ブラジルを相手に自分たちがどれくらい通じるのだろう」とワクワクしていたのです。

もしかすると、すごく緊張していた選手もいたかもしれません。でも、そういう中で明るく試合に臨んでいる選手がいて、チーム全体のムードを救っていたと思います。

もちろん、試合が始まると相手に圧倒されました。予想以上の厳しさでした。ですが、それでもメンタルで負けなかったからこそ、勝負時にはゴール前に詰めることができたのだと思います。

とにかくこの初戦のナイジェリア戦が一番大切です。2戦目のことは忘れて、この試合にすべてを賭けて戦って欲しいと思います。今回も押し込まれる展開が多いでしょう。ですが、そこで気持ちが折れてしまうと試合が終わります。実際、試合が始まると一番大切なのは最後まで気持ちを切らさないことなのです。

勝つことができれば、一気に展望が開けます。そして日本のサッカーが認められることになるのです。僕たちがブラジルに勝った翌日、日本のファンの人たちが歩いていると、ブラジルのユニフォームを着た人たちが避けていたと聞きました。そのときは、ブラジル人たちからちょっとリスペクトしてもらったのかな? 今回もそうなることを期待しています。