Doctors Me(ドクターズミー)- 実は眠れる美男子が多い? 眠り続けてしまう奇病「眠れる森の美女症候群」

写真拡大

「不思議の国アリス症候群」や「シンデレラ・コンプレックス」など、童話から名前がついた病気というのは数多く存在します。
そのなかで今回取り上げるのは「眠れる森の美女症候群」です。

お話の中では王女は100年眠り続け、王子のキスで目が覚めますが、現実ではどのような症状が引き起こるのでしょうか。

「眠れる森の美女症候群」とはなんですか?

眠れる森の美女症候群」とは、クライン・レビン症候群の別名で、周期性傾眠症と呼ばれることもある病気です。
数日から数週間にもわたって、ずっと眠り続ける睡眠障害の一つです。

「眠れる森の美女」からきている病名ですが、患者は男性に多いといわれます。

「眠れる森の美女症候群」の原因はなんですか?

原因はまだ特定されていませんが、脳の間脳や視床下部の機能に異常を生じることによって起こっているのではないかと言われています。

もしかするとストレスや寝不足、頭のけがや飲酒、違法薬物などが関連しているのではないかともいわれていますが、推測に過ぎず、それを裏付ける具体的なデータは乏しいようです。

世界で1000人くらいしかクライン・レビン症候群と診断された方はいない、非常に珍しい病気です。

「眠れる森の美女症候群」はどのような症状が出ますか?

数日から数週間、傾眠状態または完全に眠っている期間があり、一旦起きると異常におなかが空いて大量に食物を食べたり、行動に退行、つまり幼児返りの傾向がみられることもあります。また、性欲の亢進を示すこともあるということです。

患者さんによって眠る時間や周期の長さは異なり、16時間寝てあとはもうろうとはするものの起きているケースや、もっと長い時間何もせずに眠り続ける場合もあります。

まるで夢遊病のように起きている状態がないのにトイレに行ったりものを食べたりするケースもあるようです。

「ナルコレプシー」と「眠れる森の美女症候群」の違いを教えてください。

ナルコレプシーによっておこる非常に強い睡眠衝動は短時間しか続きませんが、眠りの森の美女症候群では起きていられないほどの強い眠気がとても長い間続く点が異なります。

症状は似通っていても、期間が異なるので鑑別することは睡眠障害の専門の医師にとってはさほど難しいことではないといわれています。

「眠れる森の美女症候群」はどのような治療が施されますか?

眠れる森の美女症候群には、現在のところ治療としては、硫酸アンフェタミン、塩酸メチルフェニデートなどを投与する薬物療法が主に行われています。

しかし、特に治療を行わなくても自然に治癒する症例もあるということです。

医師からのアドバイス

世界にはいろいろな難病や珍しい病気がありますが、この「眠れる森の美女症候群」もその一つではないでしょうか。
患者さんによっては一か月以上も眠り続ける方がいるといわれ、本当に興味深い病気です。

非常にレアな病気ですから、一生のうちにこの病気にかかったり、身近にこの病気を持っているかたと接する可能性はあまり高くないかもしれません。
しかし、今後この病気に苦しんでいる方のためにも、はやくこの病気の原因が解明され、治療法が確立するといいですね。

(監修:Doctors Me 医師)