最近、岩手県の伝統工芸品である南部鉄器が中国人の間で大人気なのだという。香港メディアの鳳凰網はこのほど、「中国人はなぜ日本の南部鉄器収集に熱中するのか?」と題して、南部鉄器の魅力について紹介する記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 最近、岩手県の伝統工芸品である南部鉄器が中国人の間で大人気なのだという。香港メディアの鳳凰網はこのほど、「中国人はなぜ日本の南部鉄器収集に熱中するのか?」と題して、南部鉄器の魅力について紹介する記事を掲載した。

 約400年前に生まれた南部鉄器が中国人に愛されている理由は、日本人が南部鉄器を好むのと同じ理由だという。それは、鉄分を効率的に摂取でき、貧血防止になることだ。そのうえ保温性があり、熱が均一に伝わる性質のため南部鉄器で作った食事はおいしく、水を沸かすと口当たりがまろやかになることも、味にこだわる日本人に好まれてきたゆえんだと紹介。

 良いものには金に糸目をつけない中国人富裕層にとって、南部鉄器は非常に魅力的な製品だと映っていることが見て取れる。

 また、南部鉄器は「伝統工芸」としてみても、鉄器のなかで特別な存在のだという。人類文明を振り返っても、南部鉄器のように「温かみのある鉄器はあまりなかった」からだ。記事は、人類が鉄を武器として使用していた17世紀に、日本の南部藩の職人は「鉄を温かみのある壺、瓶、鈴などに変えてきた」と称賛。日本人の「わびさび」の審美感とよく調和していると説明した。

 さらに記事は、南部鉄器は400年という長い歴史の流れのなかで埋もれた時期もあったものの、何百年も代をつないで伝統を残してきたと、職人たちの使命感の高さやプロ意識を称賛した。中国人が南部鉄器の虜になるのは、鉄器そのものの質の高さだけではなく、中国で伝統あるものを廃れさせしまったことへの後悔や、400年も受け継いできた職人の敬意も含まれているのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)