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●利息・利子・金利・利率…違いはあるの?
「クレジットカードで買い物をしたらいつの間にかリボ払いになっていた」、そんな経験はありませんか? 今回はリボ払いの仕組みから利息・利子など用語の違いまで、覚えておきたいクレジットやローンに関する基本情報を弁護士の篠田恵里香先生に聞きました。

○カードローンとクレジットの違いってなに?

カードローンは、金融機関から「お金を借りる」ことを目的とするもので、いわゆる「キャッシング」です。キャッシングは、純粋な借金ですので、窓口やATMから、現金をそのまま受け取る形で利用します。翌月一括払いにする方法や、長期にわたって分割で返済していく方法があります。

一方、クレジットカードは、「ショッピング」を目的とするもので、「物を買った代金」をクレジットカード会社に立て替えてもらうものです。その立て替え金を利用者が後からカード会社に返済するという形で利用します。クレジットカードにキャッシング機能がついているものもあるので、クレジットカードのキャッシング枠を利用した場合には、先ほどの「現金を借り入れる」かたちの利用方法となります。

○利息・利子・金利・利率…違いはあるの?

利息・利子・金利・利率という言葉を聞くと、「お金を借りたときに、借金に上乗せして返さなければならないお金」とイメージされる方が多いと思います。

厳密に言うと、「利息・利子」は、実際に借金に上乗せして返さなければいけない「お金・金額」のことをいい、利子と利息を「払う側」「受け取る側」等で使い分けることもありますが、基本的には、動くお金は同一なので、同じ意味ととらえていただいて構いません。「金利・利率」は、借金に対して1年〜%の利息を返さなければならないというその「割合」のことをいいます。

例えば、100万円の借金をした場合を考えてみると、この借りたそもそもの金額100万円を「元本」といい、年間10%上乗せされる場合には、「金利・利率10%」、10万円上乗せして払った場合には、「1年間の利息・利子が10万円」という表現になるわけです。

○利息って何%までとってOK?

利息としてとっていい金額の上限は、「利息制限法」という法律で定められています。具体的には、金利として、10万円未満の借り入れについては20%まで、10万円以上100万円未満の借り入れについては18%、100万円以上の借り入れについては15%まで利息をとっていいことになっています。このように、利息制限法では金利の上限を15〜20%と定めていますので、この上限を超えた金利を定めても、超えた部分の定めは法律上無効となるとされています。

ただ、刑事罰を定める「出資法」では、従前は、刑事罰の対象となる金利の上限として、29.2%という定めがなされていたため、利息制限法の上限金利を超えて設定しても、この出資法の上限金利を超えなければ刑事罰は科せられなかったという、いわゆる「グレーゾーン」が存在していました。このグレーゾーンの金利について、金融業者は利用者に事実上払わせていたため、利用者がこれを「無効」と知らずに払い続けていた部分が、いわゆる「過払い金」ということになります。

※画像は本文と関係ありません

●クレジットカードのリボ払いは取り消せる?
○クレジットカードが知らぬ間にリボ払いになっていた、返金の対象になる?

「リボ払い設定になっていることに気づかなかった」「知らぬ間にリボ払いになっていた」というトラブルは増えているようです。原因としては、「カード申込時に契約書をよく確認しなかった」「リボ払いカードを間違って使ってしまった」「キャンペーンなどに応募したらリボ設定に代わってしまった」等の原因が考えられます。

担当者が顧客を欺いてリボ設定にしたような場合は、不当に多く払い過ぎた手数料部分を返金請求できる可能性がありますが、通常は、「本人の確認不足」だったということがほとんどでしょう。この場合、契約書に記載があったり、自分自身でカードを利用したり応募したりしている以上、「リボにするつもりはなかった」という主張が認められることは極めて困難です。

契約の申込時にしっかり契約書を確認する、キャンペーンの内容をしっかり確認する等して、このような事態が発生しないよう、自分の身は自分で守る意識も必要です。また、リボ設定になっていた場合、買い物の代金と、翌月の支払額に大きくズレが生じるはずなので、気づいた時点で残金を一括払いすれば、その後の手数料は払わなくてすむことになります。面倒でも、毎月の支払額をしっかり確認することも大事ですね。

ただ、これだけトラブルが多いとなると、やはり「知らぬ間リボ」の対策は必要と思われます。制度的には、「不動産購入時の重要事項説明書」のように、リボ設定について、より一層重い「説明義務」を会社側に負わせるという制度にすることが好ましいといえるでしょう。

○その他、クレジットカードでよくあるトラブルは?

クレジットカードは、「一定の枠内で大きなお金が動く」ものですから、これによるトラブルはつきものです。例えば、「ネットでショッピングしたらカード情報を盗まれて、勝手にカードを使われた」「怪しいお店でカードを利用したらスキミングされてしまった」「カードを紛失したことに気づかず、気づいたら勝手に使われていた」「ショッピング枠を現金化しませんか? と言われてショッピング枠を利用して現金を受け取ったら犯罪に加担したことになってしまった」など、数えだせばキリがありません。

カードを不正利用された場合の保険も一応は用意されていますが、不正利用時から60日以内の届け出が必要であったりと、「気づいたときにはもう遅かった」というトラブルも後を絶ちません。カードは多く持ちすぎない、持っているカードの毎月の利用明細などの管理はしっかり行う、といった対策が必要といえるでしょう。

○まとめ

キャッシングやカードローンは、うまく使えば便利なものですが、管理をずさんにしてしまうと、大きなトラブルに巻き込まれるおそれもあります。「うまく利用」を心がけるようにしてください。次回は、実際にキャッシングなどを利用している方に、より具体的に「今の借金どうなの?」が見えてくるような情報をお伝えしたいと思います。

篠田恵里香(しのだえりか)
東京弁護士会所属。東京を拠点に活動。債務整理をはじめ、男女トラブル、交通事故問題などを得意分野として多く扱う。また、離婚等に関する豊富な知識を持つことを証明する夫婦カウンセラー(JADP認定)の資格も保有している。
外資系ホテル勤務を経て、新司法試験に合格した経験から、独自に考案した勉強法をまとめた『ふつうのOLだった私が2年で弁護士になれた夢がかなう勉強法』(あさ出版)が発売中。『ゴゴスマ -GO GO! Smile!-』(CBC/TBS)や『ロンドンブーツ1号2号田村淳のNewsCLUB』(文化放送)ほか、多数のメディア番組に出演中。 ブログ「弁護士篠田恵里香の弁護道」

(アディーレ法律事務所編)