どんな味がするのか気になる… 【写真:kickstarter】

写真拡大

 夏のマストアイテムといえばアイスクリーム。体も頭も心も冷やしてくれるその姿はまさしく夏の救世主だ。

 けれども、悲劇は冷凍庫の扉をひいた瞬間に訪れる。そう、マーフィーの法則のように食べたいときにこそ、アイスは存在しないのだ。

 しかし、重大なトラブルを解決するのがテクノロジーの役目。いつでも、好きなときに食べられるアイスクリームを米・ニューヨーク在住のロバート・コリグノンさんが開発、現在キックスターターで出資を募っている。

「美食」という意味のガストロノミー(Gastronomy)と、「宇宙飛行士」(Astronaut)を組み合わせた「ガストロナート・アイスクリーム」だ。

「ガストロナート・アイスクリーム」は食べ物を凍結乾燥させるフリーズドライ技術を使っている。インスタントラーメンの謎の肉やエビと同じだ。

 フリーズドライのアイスクリーム自体はすでに存在しており、1968年に打ち上げられた「アポロ7号」に持ち込まれたとも言われていた(近年、事実ではなかったことが判明している)。

 今も宇宙関連の博物館やアウトドア専門店で売られている。ただこのアイスクリームの最大の欠点は「非常においしくない」ことだ。これはアイスクリームの役割を放棄している。

 しかし、コリグノンさんのアイスクリームはひと味ちがうらしい。100%オーガニック素材を用い、人工着色料などは一切使用しない。

 詳細なレシピは企業秘密だが、基本的にはアイスクリームをバー状にスライスし、機械でフリーズドライするというシンプルな手法だ。

 コリグノンさんによれば口に入れた瞬間はボロボロと崩れるような食感で、次第に舌の上で溶けて普通のアイスクリームと同じようになめらかな口当たりになるという。

「冷たくないのにアイスのような食感」というわけだ。冷やしてももちろんおいしい、とのこと。しかも常温保存で最低でも3年は持つという。アイスじゃない新しいアイスクリームを堪能できそうだ。

 現在ミントチョコレート、クッキー&クリーム、メキシカンチョコレートチップ、ピーナツバターチョコレートチップの4種類のフレーバーがあり、キックスターターでは1番安い出資額が12ドル(1個あたり6ドル)となっている。

 7月28日の時点で締め切りまで14日を残し、目標額の9,500ドルをはるかに上回る4万981ドルを集めている。

 ガストロノミー・アイスクリームは10月に、出資者のもとへ出荷される見通しだ。郵送費はかかるが、日本にも出荷してくれる。

取材・文 岡 真由美