NTTドコモは、総務省から「平成28年度 情報通信技術の研究開発『自律型モビリティシステム(自動走行技術、自動制御技術等)の開発・実証』」の4つの研究開発課題のうち、課題III「高度地図データベースの高効率なリアルタイム更新・配信技術の確立」の委託先に選定された。

平成28年度 情報通信技術の研究開発『自律型モビリティシステム(自動走行技術、自動制御技術等)の開発・実証』

本研究開発課題IIIには、ドコモのほか、パスコが委託先に選定されており、パスコは主に自動走行に必要な高度地図データベースの更新技術の開発を行ない、ドコモは自動走行車へのダイナミックマップの効率的な配信技術の開発を行なう。

ドコモが開発する技術は、自動走行車へのマップ情報配信に携帯電話のネットワークを活用することを想定したもの。自動走行の実現には、高精度で交通情報等の状況に応じて変動する情報を統合した膨大なデータ量となるダイナミックマップを高速移動する自動走行車に確実に配信する必要があり、自動走行車の普及に伴い、配信する携帯電話ネットワークへの高負荷が予想されるため、より効率的な配信技術が求められている。

ドコモは、今回の開発・実証においては、エッジコンピューティングの技術を用いて、ダイナミックマップのサーバーを携帯電話のネットワークに分散して配置することで、リアルタイムに変化する渋滞情報や事故情報などを含む非常に大容量なマップ情報を、地域毎に分割した低容量のマップ情報として配信するモバイルエッジコンピューティング環境を構築するなど、ネットワークに与える負荷を低減する技術を検証し、効率的な配信技術の開発をめざす。

なお、モバイルエッジコンピューティング環境の構築については、総務省研究開発課題II「自律型モビリティシステムの高精度化に係る技術の確立」の一部を担当するNTT未来ねっと研究所と連携して進めていく。また、研究開発期間となる2016年度から2018年度までの間に、他の課題と連携して、本研究において検討した技術が想定どおりに機能することを確認するため、横須賀リサーチパークに構築する検証環境を用いて、実証実験を行なう予定。

1.開発する技術と実証の概要

モバイルエッジコンピューティングを活用したダイナミックマップの更新・配信技術
上記の技術について、2016年度から2018年度まで横須賀リサーチパークで自動走行車を用いた更新・配信技術の実証を行なう予定。

2.各社の役割

ドコモ
・ダイナミックマップにおける渋滞情報や事故情報等の変化する情報をリアルタイムに更新する技術の開発
・ダイナミックマップの自動走行車への効率的な配信技術の開発
・モバイルエッジコンピューティング環境の構築

パスコ
・道路情報や道路上の物体に関する高精度なダイナミックマップの作成
・道路変化箇所の自動検知技術の開発
・ダイナミックマップにおける道路情報や道路上の物体に関する高精度な地図情報等の高効率な更新技術の開発

3.実証実験におけるモバイルエッジコンピューティングを用いたダイナミックマップの配信イメージ

エッジコンピューティングは、ユーザーの近くに情報を処理するサーバー(エッジサーバー)を設置することで、クラウドコンピューティングに比べて、遅延の少ない情報処理やデータの分散を可能とする技術。今回の実証実験では、携帯電話(モバイル)のネットワーク網にエッジサーバーを設置することで、モバイルエッジコンピューティングの環境を構築する。

平成28年度 情報通信技術の研究開発『自律型モビリティシステム(自動走行技術、自動制御技術等)の開発・実証』

文/編集部