安倍政権が成立した2012年末から、2014年末までは、外国人投資家も大きく買い越していた。しかし、成長戦略が進まないことなどに対するアベノミクスへの失望から、2015年夏以降は大きく売り越し始めた。日経平均も、そこでピークを付け、その後は株価の低迷が続いた。

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英国のEU離脱での下げから回復して来たとは言え、昨年は2万円台だった日経平均株価はまだまだ出遅れている。その理由は輸出株や外国人の保有比率が高い株が大きく売られているからだ。しかし、その中には優良株もあり、明らかに売られ過ぎているものもある。売られ過ぎた株の中から、今反発が狙える株と正しい売買方法を紹介しよう。

金融緩和への失望と円高で売られた
優良株の中に反発狙いの本命株がある!

 日経平均株価が2012年末の8000円台から2万952円まで上昇したのには、2つの大きな理由がある。それが、金融緩和で加速化した円安と、アベノミクスへの期待だ。しかし、その2つが過去のものとなったことで、日本株は2016年年初から大きく売られている。

 2004年以降、日本株は国内投資家よりも、外国人投資家が保有する割合が多くなっている。現在、日本株の売買シェアの6〜7割を占めるのは外国人投資家だ。当初はアベノミクスへ期待していた外国人投資家も成長戦略が進まないことなどから、2015年夏以降は、大きく売り越している。

 また、一時は125円台だったドル・円が、7月18日現在、105円台の円高になっているのも、日本株下落の要因だ。海外で稼ぐ輸出株の多くが業績予想の為替の前提を1ドル=105〜110円で計算しているが、円高が進んだことで、業績を下方修正する可能性もある。下の図は2016年年初からの業種別の株価の騰落率だが、建設や食料品、医薬品、情報・通信などの内需関連は比較的好調なのに対して、自動車などの輸送用機器や機械などの輸出株の下落率が大きいことがわかる。

 昨年の夏頃には、円高への転換を予測し、投資対象を内需関連株中心に切り替えていたレオス・キャピタルワークスのファンドマネジャー藤野英人さんだが、今は徐々に輸出株も買っている。

 「英国のEU離脱決定の影響で、米国が利上げしにくいため、まだ円高が進むことも想定し、今は輸出株35%、内需株65%ぐらい。しかし、120円の時に比べて、円高の余地が小さくなっているのは確かです。もし、100円になったら50%に、さらに円高が進むなら、外需株中心にすることも考えます」(藤野さん)

 藤野さんは、今は輸出株が売られ過ぎている状況だと見ている。株は相場が総悲観の時には、実際の企業価値よりも売られてしまう。現在、多くのアナリストが輸出株の業績は、会社予想を下回ると予想している。こういった時は、実は投資のチャンスで、「この企業の減益幅は誰もが予想しているよりも小さいので、予想よりよい業績が発表されて株価は上昇するだろう」という思考が大事なのだ。

 今後、株価が上昇するかどうかを決めるのは、今その株を欲しい人が多いかどうかではなく、今後欲しいと思う人が増えるかどうかだ。

 本来の実力よりも、売られ過ぎているのは、外国人投資家が多く保有する株と、円高による業績の下方修正懸念がある輸出株が多い。こういった中から、株価の大幅反発が狙えるオススメ株を紹介しよう。

アノ眼鏡の会社や高配当の自動車株も!
業績好調の売られ過ぎ株はコレだ

 外国人の保有比率が高いために、今期業績の見通しが良好なのに、売られている株の中で、今後、株価の反発が期待できるものを、楽天証券経済研究所の土信田雅之さんに選抜してもらった。その一つがジェイアイエヌ(3046)だ。

 2015年夏から続いていた下落トレンドが7月に入りようやく確認できたばかり。しかも、円高の恩恵を受ける株でもあるので、業績が上方修正される可能性もある。

 また、外国人に売られた株の中でも、キッツ(6498)は、バブル専業メーカーで安定した利益を上げており、今期も増益見込み。5月末には自社株買いも発表するなど、株主還元にも積極的だ。

 次に、マーケットコメンテーターの岡村友哉さんが下げすぎた輸出株の中で、今後、大きな反発が期待できると見ているのが、日産自動車(7201)とフジクラ(5803)だ。

 

ともにPBRは1倍割れで下値リスクが小さいため、安心して持てるというのも特徴だ。

 ところで、7月21日発売のダイヤモンド・ザイ9月号に は、日米の金融政策や為替によて振り回れる日本株でしっかり稼ぐための「アベノミクス&為替に頼らず稼ぐ!新・日本株の4大必勝法」が載っている。買うべ き株を、「急騰開始のテーマ株」「長期向きの高配当株」「下げすぎの反発輸出株」「長期右肩上がり株」の4つに分けて、それぞれにピッタリの買い方と売り 方をアドバイス。テーマ株の売り急がず高値までついていくやり方や高配当株の2つの売買法、塩漬けをしないカンタン損切り法まで、満載となっている。この ほか、下落に強い株が揃う「別冊付録・8〜12月の権利確定月別の株主優待株ベスト80」も必読。そのほかの内容は次の通り。

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