7月22日、ついに日本でも「ポケモンGO」が配信開始となりました。週末には人々が街のいたるところでスマホを掲げてポケモン収集に興じる光景が見られましたが、株式市場では急騰していた任天堂(7974)が一転投げられる展開となり、「ポケGO相場」でつけた最高値の半値程度まで下げています。ゲームの人気ははたして今後も続くのか、あるいは一瞬のブームで終わってしまうのかは市場関係者の意見も分かれるところですが、刺激的な金融メルマガ「闇株新聞プレミアム」では他メディアとは少し違った切り口で、「ポケモンGOの闇」に光を当てています。

ポケモンGOに振り回された株式市場
任天堂の株価は倍増から半値戻しへ

「ポケモンGO」は米国のベンチャー企業、ナイアンティック・ラボ(Niantic Labs)が開発・配信・運営を行い、グーグルが配信のインフラと地図情報サービスを提供する米国発のゲームです。

 もちろんポケモンは日本のキャラクターであり、任天堂が32%を出資する株式会社ポケモン(The Pokémon Company)がライセンスを管理しています。

 ですが、任天堂に対する「ポケモンGO」への期待は大きすぎました。米国やオーストラリアで配信が開始された7月6日からわずか7営業日で株価は2倍に急騰し、7月19日には一時3万2700円に達しました(任天堂の最新株価はこちら)。

 ところがその後、任天堂が得る収益は株式会社ポケモンの持ち分利益だけであることが知られるところとなり、22日には任天堂自身が「発表済みの今期(2017年3月期)業績予想に織り込み済み」とIRしたことから、株価は急落してしまいました。

 そもそも日本における携帯ゲーム、スマートフォン・ゲームは、どんどん高額アイテムを購入しなければ勝てない仕組みで、一部ユーザーが高額課金することにより高収益を上げる「狩猟型」のビジネスモデルです。

「ポケモンGO」は室内に1人で籠ってのめり込むスタイルではなく、野外に出て歩きながらポケモンをつかまえていくスタイルで、少なくとも健康的です。「ポケモンGO」でもアイテム販売はされていますが、必ずしもお金をかけなければ勝てないというモデルではなさそうです。

 今後、「ポケモンGO」がビジネスとしてどのように発展していくのか、どのような経済効果を及ぼすのか、あるいは一瞬のブームで終わってしまうのかなどは、注目したいところです。

ポケGO利用者総スパイ化計画!?
ナイアンテックとCIAの関係とは

 さて、今回の本連載は実はここからが本題です。ナイアンティック・ラボはグーグルの社内ベンチャーが2015年10月に独立したものですが、もとはといえばCEOのジョン・ハンケ氏(John Hanke)が2001年に設立したキーホール社を、グーグルが2004年に買収し傘下に収めたものでした。

 ジョン・ハンケ氏は「Google Earth」「Google Map」の生みの親の1人としても知られています。現在49歳で、この業界では大変な高齢者です。そして、ジョン・ハンケ氏が設立したキーホール社の設立資金のほとんどは、米国家地球空間情報局(NGA)と中央情報局(CIA)が出資によるものだったようです。

 米国の国家機関がベンチャー企業に資金提供するのは珍しくありませんが、どうしても同社には「国家機関に協力していた」イメージがついて回ります。

 そのキーホール社がグーグルを経てナイアンティック・ラボとなり、今後も「ポケモンGO」を世界展開していくわけです。これは見方を変えれば、世界中のユーザーたち(すでに5000万人います)が、世界中の街並み・建物・公園・各種施設の映像を、せっせとナイアンティック・ラボに(正確にはグーグルに)提供するということでもあります。

 グーグルもフェイスブックもツイッターも、およそ米国のネットサービス企業は、顧客のアップロードした映像情報を国家機関に提供しています。それは国家情報局(CIA)や国家安全保障局(NSA)で情報収集活動に関わり、その手口を告発することで今は追われる身となったエドワード・スノーデン氏が明らかにしているところでもあります。

 簡単に言えば、米国の国家機関が詳細な構造を知りたい施設などに希少キャラクターを置けば、ユーザーが意識せずに(キャラクターを捕獲するときに映像をとるから)貴重な映像が手に入るわけです。これは本誌が勝手に危惧しているわけではなく、プーチン大統領がロシア国内の「ポケモンGO」の使用を禁止した理由からも明らかです。

 当然ながら「ポケモンGO」は、中国ではリリースされないでしょう。習近平・国家主席は軍事施設などの重要情報が漏えいすることに懸念を示しています。「ポケモンGO」が話題となり利用者が増えるほど、こういった議論が出てくると思われます。

本連載は、金融のプロや市場関係者も愛読し”ネタ元”にしていると評判の刺激的な金融メルマガ「闇株新聞プレミアム」で配信された記事から、一部を抜粋・編集の上お送りしています。メルマガにご登録いただくと、政治経済や金融の話題を中心に、歴史文化や娯楽まで他のメディアでは決して読めない、濃くて深くてためになる記事が、毎週1回5本程度の本編と付録、番外編、速達便がお読みいただけます。日々のニュースを読み解くセカンドオピニオンとしてご活用いただければ幸甚です。