健康診断の数値では問題なしという彦摩呂さん。イケメン俳優時代より今のほうが好きだとか

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あの国民的バラエティ番組のスピリットを引き継ぎ“友達の輪”を!とスタートした『語っていいとも!』。

前回、女優の中山忍さんからご紹介いただいた第27回のゲストはタレント・俳優の彦摩呂さん。

アイドルグループ・幕末塾でデビューし、イケメンの若手俳優として順調に活躍するも、一転、タレントとしてグルメリポーターなどで大人気に。役者として行き詰まったわけではなく、演技も続けるつもりだったというがーー。(聞き手/週プレNEWS編集長・貝山弘一)

―リポーターとして10年続いて、食レポも研究して極めながら壁にぶち当たった?

彦摩呂 やっぱり価値観がだんだん変わってくるんやね。なりたい仕事が、やれる仕事になってくるんですよ。やりたくてたまらなかった時は「来週は北海道ロケです!」「やったー!」って思えたのが、毎日繰り返してると「えー、この時期寒いやん」とかね。

財布に1千円入ってても昔、貧乏やった時は「うーわ、1千円もあるやん」…それが今は「うわっ、1千円しかないやん」ってなるでしょ。価値は変わらんのに見方が変わってきた自分に気付いたんですよ。

―マンネリ感もありつつ、自分の満足度もハードルが上がって…。

彦摩呂 見てたら、おもろいかおもんないか自分が一番わかるんですよ。これは合格点やけど、全然、人の心に残らんとか。悩んで悩んで「何かないかな」って思ってる時に、その海鮮丼が北海道のロケで出てきて。あまりに光って刺身が新鮮で綺麗かったんで「う〜わ、海の宝石箱やん!」言うたら…そん時は食べ物をね、他の物に例えるなんて失礼やからカットされると思ったんですよ。

でも思わず出たんです。それを字幕スーパーで使うてくれはったんですよね。「あ、こういう表現もアリかな」って。それから、ご飯が見えなくなるぐらいウニが乗っかった丼を「うわ〜ウニの三丁目の夕日や」とか。あと、回転寿司を「東京ガールズコレクションや〜ん、アンジェリカとりま〜す」とか(笑)。ちょっとした比喩表現でキャッチコピーをね。そこからまた10年以上経つんですけど。

―気づいたら情報番組を席巻してましたからね。いつからこんなに浸透してたんだ?という感じで。

彦摩呂 「彦摩呂さんって芸能界の公務員みたい」って、さら〜っと後輩に言われましたから(笑)。じわ〜って、そこそこの安定した給料もらって。戦ってないって思われたんかなって。ははははは!

―でも細かい努力とか、その前に勉強した10年があったからこそ、その宝石箱のフレーズも降りてきたんじゃないかと。無意識に計算なしでね。

彦摩呂 あ〜、まぁそうですかね。周波数が違うと受信できなかったかもしれないですね。(明石家)さんまさんが「おまえ、ええの見つけたな〜。あとハメていったらええねん、ガンガンいきや!」って言われて。「ありがとうございま〜す!」って(笑)。

―ちなみにその時期って、それこそ『美味しんぼ』とかグルメ漫画も様々登場してますよね。TV以外の部分で何か研究したりは?

彦摩呂 あ、あのね、『極道めし』っていう漫画があって。捕まった警察のブタ箱の中で、娑婆(しゃば)で食った一番うまいものの話をみんなの前でするっていう…。

―ひとりひとりが思い出語りして、出所したらもう一度食べたいっていう飯を想像するんですよね。

彦摩呂 そうなんです。話だけでなんにもないのに、あれはものすごい伝わりますやん! 何かが制限されていくと、創造力が助けて余計伝わるものもあるんだなって思いましたね。

―確かに画はあっても食べられませんし。どう想像力を刺激して訴えるかっていうね。ちなみに御自身も今ではレシピ本(『グルメ王 彦摩呂のたった10分時短ゴハン』)まで出されたり。元々、お好きなんですか?

彦摩呂 料理もするんですよ。割とちょこちょこ作るのは好きでしたね。上京してきて貧乏でしたんで、やっぱり外に食べにいくより家でそうめんの付け汁をどうやったら飽きずにできるかなとか。ツナ缶入れたり、ザーサイ刻んだり、いろいろと。

それで食レポ行くようになると、隠し味がわかるんですよ。「これ生姜入ってません?」とか言ったら喜んでくれるし。それをまた自分が料理する時にアイディアとして取り入れたり。すごくうまく回ってる感じですよね。

―子供の頃に母子家庭になられたそうで。そういうのも学校帰ってお腹が空いたら自分でとか関係ありますか?

彦摩呂 それがね、うちの母親は仕事から帰ってきたら、必ず手作りのものをチャチャッと作ってくれてたんですよ。今でこそ、仕事するお母さんが楽な食べ物って世の中にいっぱい出てるじゃないですか、温めるだけとか。当時は冷凍食品ぐらいで、やっぱりそんななかったんで。なんでも手作りで作ってくれてたんですよね。

だから今思うと、決してグルメではないけど「お母ちゃん、コレおいしいわー!」言うたら、疲れて帰ってきたおかんがニッコリするんですよね。寂しい自分の子供心を紛らわすのと、母親が大好きだっていうことのコミュニケーションツールにもなってたんやろなって。

―大事ですよね。夫婦でもダメな例の典型で、奥さんが作ってくれたものに対して旦那がリアクションなく「おいしいとか言われたこともない」とか、よく聞きますけど。

彦摩呂 ありがとうも言わんとかねぇ。

―昔の頑固親父とかは当たり前だったんでしょうけど。うちの父親の一番いいところかなと思ったのが、なんでも母親の料理をおいしいおいしいって食べることで(笑)。それすらないと今の時代、熟年離婚の始まりですもんね。

彦摩呂 ははははは! それは喜ばれますよ。報われますもん! 僕も子供心にお母ちゃんを元気付けようと思うけど、無力で何もできないんで、作ってくれたことに感謝を言うことが想いを伝えるひとつやったからね。それがまさか自分の生業(なりわい)になるとはなぁって、最近ちょっと思って。

で、作ってくれた人のバックストーリーとか人生とか、そういうのは心に入るねんなって、ちょっとわかってきて。それをTVで言うと押し付けがましいんやけど、キャッチできるおっちゃんでいようって、最近つくづく思うんですよ。

―そういう心配りも繊細ですね。お母さんへの愛情表現もですが、子供の頃、友達の家に行って可愛がられた話とか、そこは寂しがりな自分の現れでもあるんですかね?

彦摩呂 あるかもしれませんよねぇ。それは否定できないなぁ。自分が明るいのもあるけど、寂しかったんちゃうかなっていう気持ちもありますしね。

せやから、そういうところに触れる針が敏感なんですよ。すごい田舎の地方ロケとか行っても泣きそうになるんです。おばちゃんとかおっちゃん見てたら。そういう針が敏感なんでしょうね。自分が寂しがり屋やからと思いますわ。

―そういう気持ちに寄り添える部分で、人であり食を繋ぐ仕事が天分だったんでしょうね。

彦摩呂 でもボチボチね、宝石箱の中も空っぽになりかけてるんです。ボチボチこんなコンディションで、芝居やりたいわ〜とか思ってきたんです、また。

―おっ、ちょっとワインが熟成してきましたか…。

彦摩呂 腐ってたらどうしよう(笑)…コルクにカビ生えてたらどうしよう(笑)。でも、やっぱり食レポもずっと続けたいんですよ。やめる気、一切ないし、続けたいんですけど、ちょっとお芝居もやりたいなぁとか。

―それは体のほうもしんどいし…とかではなく? 体重はともかく、健康診断で太りすぎによる悪い数値は今のところないって話もされてますが。

彦摩呂 全く出てないんです、数字には。糖尿も尿酸値も、うわほんまや、全然健康や!って。中性脂肪が普通の人よりちょっと高いぐらいで、それも酒飲んでたらこれくらいなるよなってぐらいですよ。

ただ、番組で調べてわかった大腸ポリープがあったんですけどね。それから3年に1回は必ず検査して、全然OK。それからできてませんし。

―いくつか見つかって余命4年とか言われたやつですよね。

彦摩呂 そうですそうです! 「小ちゃくてこんなんどうでもええわ」「え、ほんま? とってーな先生〜」って。結局とらんかったのありますわ。ハッピーポリープだったんで良かったんですけど。もうちょっと大きくなったらガン化する可能性があるんですよね。

―最近ますます、とるべきかとらざるべきかって論争も激しいですけどね。悪性じゃない“ガンもどき”を切りたがる医者が患者を増やしてるとか…。しかし、彦摩呂さんもだいぶ見た目のイメージでネガティブキャンペーンされてるような(苦笑)。

彦摩呂 ほんまや(笑)! でもまぁ、いくらなんでももうちょっと体重は落とそうとは思いますけどね。

―端(はた)からいろいろ言われるのも迷惑とか。イケメン時代をほじくり出されたり(笑)。

彦摩呂 でも僕はこっちのほうが好きなんです。今、落としたところであんな風には戻らないし。そもそも違和感があったんですよ、昔のコンサートでも。

カッコよくバーン決めてね、でも大体、僕がMCやると、ちょっとコミカルな感じで。カッコよく面白いってコンセプトでやってたんですけど、あんまりキャーって言われるよりかは変なほうが合ってるんですよ。

―三枚目系で気楽な感じのほうが。それこそ新喜劇の藤山寛美さん的な。

彦摩呂 そうそう! ちょっとこう、人情味に溢(あふ)れたいなと(笑)。みんな、ゆるキャラみたいに思うみたいやし…曲線でできてるんで、全部が。小っさいお子さんとかおばあちゃんは完全に安心して喋ってくる。「ひこまろ〜」って小学生が来るんで。ほんわか思われたいです。

―鶴瓶さんなんかも『家族に乾杯』とか、あの曲線キャラで油断させて。石塚(英彦)さんから内山(信二)くんまでデブキャラとされる人たちは被ってますけど(笑)。

彦摩呂 だから僕ら、うまく棲み分けしてるんです。たまに集まるんですけど、みんな「まいう〜」「宝石箱」で棲み分けして(笑)。

―それぞれの個性ゆえに棲み分けできるんでしょうけどね。では本当に体的には問題なく?

彦摩呂 そうなんですけど、やっぱり自分がしんどいんです、重いのは。だから歩くほうがいいと思って、犬を飼いましたけど。トイプードルなんですよ。みんなが「おまえがトイプードルってどないやねん!」って笑うんですけど。散歩行ったら、そいつが心配して振り向くんですよ、僕がはぁはぁ言うから(笑)。

―ブログも拝見させてもらいましたけど、たまに更新されてるとトイプードルしか出てこないぞと(笑)。まぁ仕事の話題も合間には…。

彦摩呂 食べ物とかいろいろ出しゃいいのにねぇ。トイプードルの顔しか出してないですもん。しょっちゅう休んじゃうし。本当にSNSすごい苦手なんです(苦笑)。

―料理するのも器用で、人にも気遣いできて。そっちもマメそうなんですけどね。

彦摩呂 割と呑気ですね。凝ったら凝りますけど。人のことやったら一生懸命するけど、自分のことやから面倒くさがりなんですかね。

―以前、ゲストで語っていただいたピーターさんなんてマメですよ。スッピンで起きぬけの自撮りとかも平気で。自ら芸能界の寮母さんを自認されてるだけに、自宅の食事会で出した料理とかブログにUPされて。

彦摩呂 それ、僕も呼んでくれた! でもほんまに楽しんでる感がありますよね。僕も家に呼ぶのは好きで、ご飯会するんです。デブ会も1回したんですけど、11月やのに10人デブが集まって、全部の窓が曇りまして。空調付けたらシャーって湿気で白いの出てきました(笑)。

―やっぱりもてなすのが好きなんですね。自分ひとりだと料理もあんまり作らない?

彦摩呂 サバ焼いて、味噌汁でちょちょってご飯食べて。ちょいちょい料理はできますよ、なんでも。そういうのはマメですね。

―僕がそこはマメじゃないんで。村上春樹の小説の主人公みたいに冷蔵庫にあるものでさくっと何か作れる男って理想なんですけど(笑)。

彦摩呂 まぁ僕はそこはマメでも、ブログに反映してません。ははは!

―そういえばサッカー解説者の武田(修宏)さんも先日お話しさせていただいて。やっぱりいまだ独身貴族ですけど、子供の頃の境遇が彦摩呂さんに近い感じで。母子暮らしで裕福な環境じゃなかったと。

彦摩呂 はいはい、たけちゃん。苦労されてね。今、親孝行してますもんね。

―で、あんな遊び人キャラだったのが、最近はあんまり飲み歩きもせず、家で自炊するストイックな生活だそうです。この同年代で独身だと、ひとりが楽ってなる人と、周りにわいわい集めるタイプとよりはっきりしますよね。

彦摩呂 そうですね。僕は定期的にやっぱり家でやりますね。いろんなグループで。

―そこでサッカーの長友(佑都)さんカップルみたいなアモーレな付き合いにはならないんですか(笑)。

彦摩呂 あ、それはなかったです! アモーレはなかったけども友達のミュージシャンは毎回連れてくる彼女が違うとかね…あ、こんなん言うたらあかんか。ははははは!

―次回はそのお友達をご紹介してもらえますか(笑)。でも武田さんも仰ってましたが、今どき迂闊(うかつ)に六本木とか出て女のコと食事もできないしと。

彦摩呂 もう全部撮られますもん。

―だから週プレの記事でもやりましたが、芸能界の〇〇会とか家飲みが一番安心でアモーレカップルになりやすいんじゃないかと。

彦摩呂 それあると思いますわ。そうかもしれん。人と人の紹介やし。家やからリラックスして気持ちが解放されるんですよね、やっぱり仲良くなりますもん。

―そこで彦摩呂さんもずっと独身キャラをツッコまれてるわけですが。自分のことは別に放っといてくれって感じですか(笑)?

彦摩呂 僕は「この中で何人か、歳いったら世話してくれたらいいから」って。あとは、おまえらが幸せになりなさいっていうね。町内会のおっちゃんみたいな(笑)。

―それこそピーターさんと対で「芸能界の寮父さん」ですか。

彦摩呂 そうですそうです、ははははは!

●この続きは次週、8月7日(日)12時に配信予定!

(撮影/塔下智士)

●彦摩呂

1966年9月15日生まれ、大阪府生まれ。モデル活動後、アイドルグループ・幕末塾としてデビュー。俳優として数々のTVドラマや映画に出演する中、リポーターに挑戦したいと自ら事務所社長に懇願。温泉番組、お宅訪問などをこなし、唯一無二のグルメリポーターとしての地位を築く。