イルカは、人間と同じほ乳類。
赤ちゃんは、お母さんのオッパイを飲んで大きくなるし、風邪だってひきます。
なんだかそれだけで、親近感がわいてきますね。
最近では、イルカウォッチングや水族館のイルカショーも大人気。愛くるしい顔や美しい動き、心和むイルカの魅力はじつに多様です。
この夏、イルカをもっと身近に感じるために、イルカの不思議な生態についてご紹介!
水族館でポピュラーなハンドウイルカ(バンドウイルカ)=イルカとして、紹介していきたいと思います。

仲間同士で遊ぶイルカ。まるでダンスを踊っているよう


オッパイは体の中に隠れている

イルカは、体重数十キログラムで生まれ、すぐ自分で泳ぎ出します。成長すると全長3メートル、体重300キログラム前後にもなるのです。
イルカのオッパイは、おへその下にあり、ツルツルした肌にスッと切れ目が2本入っているように見えます。
人間のように乳房があるわけではなく、乳頭は体の中にしまわれおり、赤ちゃんは舌をストローのように丸めてお乳を飲むのですが、人間と同じように約1歳半くらいまで、お母さんからお乳を飲みます。
イルカは母子で寄り添って泳いでいますが、よく観察していると、ときには抱っこのような仕草も……。
母イルカ作った水流に赤ちゃんイルカは身を任せ、まるで母に抱かれているように吸い寄せられて泳いでいます。
表情や鳴き声、仕草すべてが何とも愛らしいイルカですが、乳離れする頃から子イルカは母以外のイルカと過ごす時間が長くなり、少しずつ独り立ちしていくそう。この辺りも何だか人間と似ていますね。

母子でぴったり寄り添って泳ぐ

母子でぴったり寄り添って泳ぐ


片方の脳だけ眠るってホント!?

イルカにも鼻にあたる器官はあります。
それは「呼吸孔」と言われるもので、プハッ、シュッと呼吸音を出して吐きます。
鼻と言っても顔の真ん中にあるのではなく、頭の上。
ゆっくり移動しているときには20〜30秒に1回、少し深く潜っているときは、2〜3分に1回の割合で、海面から頭を少し出して、呼吸しています。
面白いのは、寝ているとき。
海に潜ってぐっすり眠ってしまったら、呼吸孔に海水が入って息ができなくなってしまいます。
このため、イルカは人間のように完全に眠るということはせず、右脳と左脳を交互に眠らせているのです。
片方の脳が眠っているとき、片目を閉じ、片目は開けている、という具合です。
これを「半球睡眠」といい、クジラなども同じ方法で睡眠をとっています。


遠く離れた音も感知。コミュニケーション能力の高いイルカ

イルカは声帯がないので、呼吸孔からいろいろな音を出します。
ピュウピュウというホイッスル音は、仲間同士で会話しているときの音。
野生のイルカは数キロ先の仲間の音を聞き分けることができると言われています。
脳の大きさは人間よりやや大きい1500グラム。
脳の表面にはシワがたくさんあり、大脳皮質が発達していることからも、賢い生き物であることが分かります。
イルカはとても社会性の高い動物で、仲間同士で同じ行動をしたり、自分たちで遊びを生み出したりします。
たとえば、呼吸孔から強く泡を吐き出し、丸い輪を作ってみたり。
それをほかのイルカがまねをしたりするのですが、水族館でそんな仕草を見かけたら、ぜひじっくり観察してみてください。
── 賢くて愛らしく、遊びが大好きなイルカたち。
不思議な生態を知ってイルカに触れあうと、もっとイルカが好きになることは間違いないでしょう。
夏休みに入りましたが、全国各地の水族館は様々な趣向を凝らしています。この機会に、ぜひ海の生物の「不思議」を体感してみませんか。

イルカは群れで行動する。写真はハシナガイルカ

イルカは群れで行動する。写真はハシナガイルカ