認知症介護をする上で注意しておくべきポイントとは?

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「介護職離職ゼロ」が認知症介護の負担軽減になるのか?

アベノミクス新三本の矢の一つに「介護離職ゼロ」が提唱されました。
介護を理由として、勤めている会社を辞めないようにするための施策ですが、どうやら内容は、新しい施設(特別養護老人ホーム)などを整備することのようです。
しかし、これからの高齢化問題は、施設整備だけでは解決には至らず、自宅で介護する家族(介護者)の努力なくして高齢者を支えることはできません。

ところが、認知症高齢者数は国の予測する人数をはるかに超え、まさしく介護者の「介護離職」の大きな要因となっていることに違いありません。
その「認知症介護」の負担を軽減するためのポイントを私自身が介護現場で経験をしたことを踏まえて、お伝えいたします。


認知症介護のポイントは「介護者」にあり!

認知症のご家族を介護されている方々の多くの悩みは、認知症に関する知識や情報はたくさんあるのに認知症介護をしている人の問題は、解決しないことにあるようです。
また、在宅介護になると介護事業サービス(デイサービスや訪問介護など)を活用しても、家族と過ごす時間がほとんどになります。
時には、介護者の疲労が重なり、倒れてしまうことがあるようです。

認知症介護の上で、大切なポイントは「認知症の人は、介護者の気持ちを映し出し様々な行動・言動を行う」ことを理解することです。
また、薬などで認知症状を和らげるケースもありますが、ほとんどが薬以外で症状を和らげることで成果が出ています。
たとえば、デイサービスなどの施設での音楽療法やレクリエーション、回想法などが挙げられます。
すなわち、「介護者」の気持ちや思いによって、認知症の方の症状を落ち着かせることができるのです。


認知症の方が変わるのでないことを理解することが重要

しかし、家族の方の介護となると、どうしても昔はこうでは無かったと感じ、認知症の人の行動の受け入れが困難となります。
どうしても、認知症の人の行動を間違っていると「変えよう」としてしまいます。
そうすると「介護者の気持ち」が伝わり、認知症の人にとって逆効果となり、更に症状の悪化を招くことになります。

私が携わったご家族様には認知症介護のポイントである、自分自身が変わることをお伝えし実践いただき、負担が軽減されたケースが多くあります。
そのためには、認知症の人との接し方をご家族の介護者と事業所などの介護者が共有・共感し、お互いに実践していくことが大切となります。
そうすることで、必然的に「介護者」が変わっていくことができ、認知症の人の症状が和らぎ認知症介護の負担軽減に繋がるのです。


【松本 孝一:介護事業コンサルタント】


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