「ワケありってコトで」の朗読収録に臨む、夏木マリさん

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アメリカのストリートで生まれた「ヒップホップノベルズ」(Hiphop★novels)をご存じだろうか。黒人女性作家のヴィッキー・ストリンガー(Vickie M.Stringer)が確立した、新しい小説のシリーズだ。その最初の作品である「ワケありってコトで」(原題:Let That Be the Reason)は、1994年に大型麻薬密売容疑でFBI に逮捕されたヴィッキーが、服役期間中に実体験をもとに書き上げた。日本ではヒップホップなど黒人文化に敏感な若者に読まれている。

聞きなれないカタカナが多く登場する海外小説。なかなか読み進むことができないからと苦手にする人もいるだろう。Amazon(アマゾン)の月額制オーディオブックの提供サービス「Audible(オーディブル)」なら、「ワケありってコトで」を音で聴くことができる。

オーディブルが海外文学を出す意味の大きさ

「ワケありってコトで」の主人公パメラは、18歳にして裏社会で生きることになる。貧困と暴力が支配するゲットーで、パメラはあらゆることに手を染めながら、たくましく生き抜く。

声を担当しているのは歌手・役者・声優など、幅広く活躍する夏木マリさん。朗読ならではの難しさを次のように語る。

「『俳優は全部声の仕事をやった方がいい』と私は豪語しているんだけど――。顔が出ないときのほうが怖いです。エネルギーもいるし」
「(主人公は)すごく強いから優しい人だなと思いましたし、こういう女性になってみたいと思いました」

「ワケありってコトで」は自費出版から始まった。誰からも相手にされなかったヴィッキーはストリートで手売りし、やがて全米の書店が扱うようになる。「ヒップホップノベルズ」シリーズの全9タイトルは累計売上部数100万部を超える。

オーディブルは15 年7 月に日本でサービスを開始した。プロのナレーターや俳優の朗読を起用し、小説、ビジネス書、落語、語学といった20 以上のジャンルの作品をいくつでも自由に聴くことができる。オーディブル限定のスペシャルコンテンツもある。月額1500 円(税込)。

「ヒップホップノベルズ」と「夏木マリ」という組み合わせが、Audibleを盛り上げる起爆材となりそうだ。迫力の収録の様子はYouTubeからも見られる。