芥川賞「コンビニ人間」に勢い、過去10年の受賞作では「火花」に次ぐ。

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文藝春秋は7月29日、芥川賞を受賞した村田沙耶香氏の「コンビニ人間」の重版(4刷10万部)を決定した。これにより、累計発行部数は25万部となる。

「コンビニ人間」は選考委員の高い評価や、コンビニを舞台としたテーマの身近さから大きな話題に。全国的な発売日から2日が経過した29日時点の分析で、大手書店チェーンなどの店頭の売行きが過去10年間(2006年下期以降)の受賞作のなかで2番目の勢い(1位は『火花』)であると判断し、大型重版が決定した。

☆「コンビニ人間」概要

36歳未婚女性、古倉恵子。大学卒業後も就職せず、コンビニのバイトは18年目。これまで彼氏なし。オープン当初からスマイルマート日色町駅前店で働き続け、変わりゆくメンバーを見送りながら、今の店長は8人目だ。

日々食べるのはコンビニ食、夢の中でもコンビニのレジを打ち、清潔なコンビニの光景と鼓膜の内側に蘇る店内の音が、毎日の安らかな眠りをもたらしてくれる。仕事も家庭もある同窓生たちからどんなに不思議がられても、完璧なマニュアルの存在するコンビニこそが、私を世界の正常な「部品」にしてくれる――。

ある日、婚活目的の新入り男性、白羽に「自分が恥ずかしくないのか」と言われるが……。現代の実存を問い、正常と異常の境目がゆらぐ衝撃のリアリズム小説。