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ファナックとNTT、NTTコミュニケーションズ(NTT Com)、NTTデータは7月28日、、ファナックが開発を進めているCNC(コンピュータ数値制御装置)やロボット、周辺デバイス、センサなどを接続して製造・生産を最適化するためのアナリティクスを提供するオープンプラットフォーム「FANUC Intelligent Edge Link and Drive system(FIELD system)」の早期確立とサービス開始に向け、エッジコンピューティング技術とICT基盤活用などに係る協業を行うことに合意した。

FIELD systemは、ユーザーとアプリケーション開発者が高度な機械学習を活用することにより、製造業における生産性向上と効率化を図ることが可能なプラットフォーム。人工知能とエッジコンピューティング技術を組み合わせることで分散型機械学習(Distributed Machine Learning)などを可能にする。

これにより、機械から収集されたデータをエッジヘビーにリアルタイム処理することで、機械が互いに協調するなど、これまでにない製造業を実現するという。ファナック 代表取締役会長の稲葉善治氏は「従来との違いは機器のリアルタイム制御といった物理的な制御の実現が可能であり、FIELD systemにより将来的には自律して情報を判断し、生産を行うことを目指していく」と意気込みを語った。

ファナックは、製造業の現場で使用される各種機器をネットワークで接続し、それらから生み出されるビッグデータを処理、活用することで、FIELD systemの開発・商用化に取り組んでいる。

一方、NTTグループはICTを通じたパートナーとのコラボレーションにより、Co-Innovation(共創・技術革新)の取り組みを推進しており、製造業を最重要分野として位置づけ、NTTグループ全体で、パートナーとともに高付加価値サービスの創出や新たなビジネスモデルの確立を目指している。

今回の協業では、ファナックが推進するFIELD system構想に新たにNTTグループが参画。NTT研究所の先端技術とNTT Comがグローバルに展開するICT基盤やマネジメントソリューションを活用し、FIELD systemの早期確立、サービスの運用開始とともに、デファクトスタンダード化を目指す。

さらに、NTTデータは工場内のさまざまな課題を解決するビッグデータ解析を起点としたアプリケーション開発の実績とノウハウを活かして、FIELD systemを活用するユーザーの業務変革を支えていくという。

NTT 代表取締役副社長 研究企画部門長の篠原弘道氏は「IoTは社会の課題解決に向けたカギとなるが、具体的なユースケースをベースに開発しなければ役立つシステムは構築できない。製造業の分野でIoTに取り組んでいるファナックと協業することで『FIELD system』の早期立ち上げに貢献し、製造業のIoT化を進めていく」と述べた。

今後、FIELD systemはNTTのエッジコンピューティング技術と、NTT ComのネットワークなどのICT基盤やマネジメントサービスを適用することで、各地に分散した機械から収集したデータをエッジヘビーに処理することも可能となり、機械が互いに協調する、高度な製造業の実現を加速していくという。なお、8月29日にパートナー企業に向けてAPIを公開する。

以下は各社の役割。

・ファナック
Cisco、Rockwell、Preferred Networksの各社と共同で、製造現場の機器が生み出すビッグデータをエッジヘビーで効率よく、リアルタイムに処理し、活用するFIELD systemを開発。これまでの4社によるハードウエアを含むプラットフォームの開発に加え、ネットワークを利用したFIELD systemの管理、運用、アプリケーションの配信、開発について、NTTグループ各社の技術を融合することで、FIELD systemの早期実現と普及を図る。
・NTT
NTTがこれまで研究開発を進めてきたエッジコンピューティング技術とCiscoソリューションとの組み合わせにより、製造現場に設置されるエッジサーバに各種アプリケーションを配信・管理し、多種・多様な機械との高速なデータ交流とリアルタイムな分散処理を可能とする。
・NTT Com
各地の生産拠点をカバーできる形でFIELD systemがセキュアにサービス提供されるべく、FIELD systemの早期構築と一元管理運用を支援する。また、FIELD systemのネットワークインテグレータとして参画することにより、製造業のお客さまへのFIELD systemのスムーズな導入を支援。
・NTTデータ
これまでの豊富なデータ解析技術や幅広い業務コンサルのノウハウをもとにFIELD systemのアプリケーション開発者として参画することにより、FIELD systemを利用するユーザーの業務改革を支援。

(岩井 健太)