中国では日本製品や韓国製品などではなく、愛国心があるならば「中国製品を買うべき」と主張する声が存在する。だが、こうした主張はグローバル化が進んだ今日では実現不可能だ。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国では日本製品や韓国製品などではなく、愛国心があるならば「中国製品を買うべき」と主張する声が存在する。だが、こうした主張はグローバル化が進んだ今日では実現不可能だ。

 中国メディアの緯度財経はこのほど、経済的角度から見て、「仮に日本企業がすべて中国から撤退し、日本企業が中国にモノを一切売らなくなれば中国経済は巨大な損失を被ることになる」と指摘、愛国心だけで日本製品などを批判することを諌める記事を掲載した。

 記事は、仮定の話として「もしも日本企業がすべて中国から撤退すれば、中国の税収は490億元(7753億円)も減少し、さらに数百万もの中国人が職を失うことになる」と指摘。大量の人びとが職を失えば、中国の社会は不安定になりかねないため、中国財政部は資金を拠出して失業者対策を進める必要があると指摘した。

 一方で、日本の対中直接投資はすでに減少傾向にあり、15年は前年比25.2%減だったと紹介した。対中直接投資が減少した背後には、中国の人件費上昇といった要因のほか、日本企業のグローバル戦略の調整、さらには日中関係の変化があると論じた。

 中国政府は現在、投資に過度に依存する経済構造からの転換を進めているが、記事は「効果は徐々に現れ始めている」と伝え、経済構造の転換に伴い、日本企業も中国で新たなビジネスチャンスをつかむことができるはずだと主張。中国経済のためにも無闇矢鱈に日本製品の不買などを叫ぶべきではなく、むしろ日本企業が中国に進出し、中国で生産活動を行うことは中国に雇用をもたらし、税収にもつながっているのだと伝えている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)