眼精疲労の解消と快眠にはアイマスクを 目を温めて自律神経のバランス調整!

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スマートフォン、タブレット、パソコン、ゲームといった電子機器に囲まれた生活が深刻な眼精疲労を招きやすく、それが不眠症状を呼び起こす可能性がある…というのは以前の記事の通り。今回は、そんな眼精疲労をどのようにケアして快眠を得るのか、吉祥寺森岡眼科の森岡清史院長に伺いました。

アイマスクなら「保温」と「光の遮断」が叶い、快眠に一石二鳥

まず、眼精疲労を解消するためには、どんなケアが必要なのでしょうか。
 
「眼精疲労は、目のピントを合わせる毛様体筋と、目に入る光を調節する虹彩筋の緊張が続き、筋肉が“こわばっている”状態です。そのため、ケアには筋肉をほぐして元の柔軟な状態に戻してあげることがポイントになります。ストレッチやツボ押しといったケア方法が一般的ですが、筋肉の特性を考えれば、ほぐす前に“温める”のが有効です」(森岡先生)
 
目を温めることで筋肉がほぐれ、血流も良くなるので、疲れが取れるだけでなく、リラックス効果で快眠も期待できると森岡先生はいいます。また、目を温める方法は多数ありますが、特におすすめなのが「アイマスク」を使う方法なのだそう。
 
「アイマスクは保温だけではなく、光を遮断する効果もあるので一石二鳥なんです。眼精疲労の対策として、“少しでも目に入る光を遮断する時間をつくる”という方法がありますが、強い光だと、目をつぶるだけでは光がまぶたを通過してしまい、体感ではわからない疲れが生じてしまいます。それを避けるためには、アイマスクが有効なんです。移動中や休憩時間などにもアイマスクを使い、目を温めながら休むことが重要です。また、目を閉じることができないという時は、アイマスクをおでこや首に当てましょう。光は遮断できませんが、ゆるやかな温熱効果が脳に伝わり、リラックス効果が得られます」(森岡先生)
 
また、目の周りは冷やすといいという話も聞きますが、森岡先生によると疲れ目に冷却はNG。
 
「目を冷やすと気持ち良さは感じますが、筋肉が収縮してしまうため、血流が悪くなるんです。毛様体筋や虹彩筋は繊細な筋肉なので、じんわりとした保温効果を持続させて筋肉をゆるめることを意識してほしいですね。また、目と脳は関わりが深いため、目の機能がきちんと働くようになれば、思考もクリアになりますよ」(森岡先生)
 
さらに、アイマスクと併せて「お風呂で目を温める」とさらに効果的だといいます。
 
「湯船に浸かりながら手のひらで目を覆って、手の温度でじんわりと温めるのがおすすめです。お湯に浸したタオルを目の上に乗せるのもいいですね。お風呂の温熱効果は、身体を副交感神経モードに切り替えてくれるので、お風呂で温まったあとにアイマスクをすれば、快眠のためにも重要な保温効果、副交感神経モードが持続します。質の高い眠りや、筋肉の修復も促されます」(森岡先生)
 
ここで注意したいのが、ただ目を温めればいいというわけではないこと。電子レンジで加熱した蒸しタオルや、市販の温カイロを使って温めるのはNGだそうです。
 
「一気に温めてしまうと、リバウンド作用で冷えも急激なものになり、体温が奪われてしまう可能性があるんです。理想はゆるやかな温熱効果を持続させること。最近は、市販のバイオラバー素材を使ったアイマスクがそれを実現してくれるので、ぜひお試しください」(森岡先生)

ドライアイは、「こまめにまぶたを閉じる」で対処!

ところで、スマホやパソコン画面に集中しているとき、瞬きの回数が少なくなり、ドライアイが加速するという話も聞きますが、瞬きの減少は眼精疲労も進めてしまうのでしょうか。
 
「眼精疲労を訴える多くの人は、ドライアイであることが多い傾向にあります。ドライアイは、コンタクトレンズの長時間装着や加齢による涙腺の萎縮などで、涙や油分の分泌が減ってしまうという現象ですが、“瞬きが減る”こともドライアイを起こす原因の一つです。集中して何か1点を見つめていると瞬きは減りますが、眼精疲労でまぶたを動かす筋肉が弱くなって、瞬きが減少することも考えられます」(森岡先生)
 
ドライアイで角膜や結膜(目の表面を覆っている粘膜)の保護力が弱っている現代人は、日中もこまめにまぶたを閉じる時間を作った方が良いそう。
 
「休憩中は、5分でも10分でもいいので、まぶたを閉じて休むと良いでしょう。また、本を読むときやパソコンやスマホの画面を見るときは、なるべく顔を正面に向け、目だけを下に向ける“伏し目がちの目”で見るのがおすすめです。開いている目の面積が狭いほど光が入りにくくなりますし、瞬きも楽になります。瞬きの回数を増やす意識も必要ですが、目を閉じている時間も長くしてみてください」(森岡先生)
 
不眠もしかりですが、原因のわからない不調は、眼精疲労が原因かもしれません。眼精疲労への対策は不眠対策とも重複する部分も多いようなので、もし、不調のサインを感じたら、“アイマスクで目を温める”方法を試して、快眠を目指してみるとよいかもしれませんね。
 
監修:森岡清史(吉祥寺森岡眼科院長・医学博士)
参考図書:目を温めると身体が自然によみがえる! 森岡清史著(サンクチュアリ出版)
 
●アイマスクを使うと睡眠の質はよくなりますか?
●眼精疲労やドライアイなど、目を酷使していると睡眠の質に影響があるのでしょうか?

photo:Thinkstock / Getty Images