日本政府は2020年までに名目GDPで600兆円を実現することを目指し、モノをインターネットで結ぶ「IoT」のほか、ビッグデータ、人工知能(AI)、さらにロボットを活用する「第4次産業革命」を成長戦略の柱に据えた。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本政府は2020年までに名目GDPで600兆円を実現することを目指し、モノをインターネットで結ぶ「IoT」のほか、ビッグデータ、人工知能(AI)、さらにロボットを活用する「第4次産業革命」を成長戦略の柱に据えた。

 ロボットを経済成長につなげようとする動きは日本のみならず、米国や中国でなどでも見られるが、中国メディアの中国貿易網はこのほど、中国のロボット産業には基幹技術がなく、産業の発展は他国の制限を受けることになると伝えている。

 中国は産業用ロボットですでに世界一の市場であり、中国国内には数多くのロボット関連メーカーが存在する。記事は、2015年末時点の数字として、「中国にはロボット関連メーカーが1026社も存在する」と伝える一方、大半はロボットの組み立てや代理加工を事業として展開している企業であり、規模も小さい企業ばかりだと紹介した。

 続けて、中国の産業用ロボット市場では日本のファナックや安川電機などの外資メーカーが圧倒的な市場シェアを獲得しており、中国のロボット関連メーカーの大半は本業が赤字であるのが現状だと紹介。中国企業には高付加価値のロボットに必要な基幹技術がなく、重要な部品は外部からの調達に依存しているためロボットの本体価格も上昇してしまうと指摘し、中国のロボット産業は「技術不足、低付加価値、市場シェアの喪失」という3つのリスクを抱えていると論じた。

 さらに、中国メーカーの産業用ロボットは「信頼性も満足度も低く、外資メーカーの製品とは大きな差がある」と指摘し、自動車工場などでも「中国メーカーのロボットは危なっかしくて導入できない」と伝えている。

 中国メーカーに基幹技術がないという問題はロボット産業のみならず、自動車など多くの産業で指摘されていることだ。中国政府は製造業の高度化を目指す戦略を打ち出しており、中国企業の研究開発費も増加しているが、新しい技術や基幹技術の開発は一朝一夕でできることではなく、中国のロボット産業の苦戦はまだ続きそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)