日本のアニメやアニメ関連文化は、今やすっかり世界に浸透したと言っても過言ではない。中国でも若者を中心に、日本アニメのファンが数多存在する。一方で、中国のアニメ産業も今、インターネット社会の発達とともに急速な成長を遂げており、中国から日本へと「輸出」する作品も出てきた。この流れは、今後ますます盛んになることだろう。イメージ写真提供:(C)akiyoko/123RF)

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 日本のアニメやアニメ関連文化は、今やすっかり世界に浸透したと言っても過言ではない。中国でも若者を中心に、日本アニメのファンが数多存在する。一方で、中国のアニメ産業も今、インターネット社会の発達とともに急速な成長を遂げており、中国から日本へと「輸出」する作品も出てきた。この流れは、今後ますます盛んになることだろう。

 中国メディア・新民週刊は20日、「日本のアニメと争う中国アニメ」とする記事を掲載した。記事では、日本と中国のアニメ業界事情をそれぞれ伝えるとともに、中国産アニメの日本進出の動きについて紹介している。その中で、日本のアニメ業界で第一線に立つ人材は経験豊富な40-50代のベテランが多い一方で、中国は30代であれば十分ベテラン扱いされる状況であるとする中国業界関係者の話に触れた。現状、中国のアニメ業界は経験面において日本と大きく差をつけられているものの、潜在力は十分に持っており、歳月の蓄積とともにその差を埋めてさらには追い越す可能性があるとの見立てである。
 
 中国のアニメ業界が台頭すれば、うかうかしていられないのは日本のアニメ業界だけではなさそうだ。中国メディア・騰訊は25日、もし「日本にアニメ文化がなかったら」と題する記事を掲載した。もし日本が将来的にアニメ文化という世界的な強みを失ったら、という角度からも記事を見ることができるだろう。記事は、アニメが今や日本の支柱産業になっていると説明。「もし日本にアニメ文化がなかったら、どのような状況になっていただろうか」とし、起こるべき事態について想定している。まず、現在多く存在する「アニメを通じて日本を認識し、好きになる外国人」がいなくなり、特に若い世代の日本に対する評価が低くなるとした。そして、サブカルチャーやアニメを好んで日本に旅行にやってくる外国人や、アニメ文化に触れたくて日本に学びにやってくる留学生がいなくなることで、観光産業が大きな宣伝ツールを失うことになると論じているのだ。

 アニメ文化が、外国人の日本に対する関心や好感度の向上に大きく寄与し、経済的にも並々ならぬ貢献をしていることは、いまさら否定のしようがない。一方で、「日本=アニメ」という一面的な認識が世界に広まるのも決して手放しで喜べることではないだろう。やはり、アニメをはじめとするサブカルチャーで多くの若者に関心を抱いてもらったうえで、さまざまな日本の文化や風習に広く興味を持ってもらうというところまで考える必要がある。アニメ文化がそう簡単に消えてなくなることはないだろうが、「じゃあアニメがなくなったら何が残るのか」については常々議論をしておくべきだろう。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)akiyoko/123RF)