立法院前で中華民国紅十字会法廃止反対を訴える同会の王清峰会長(前)と職員ら=7月5日台北で撮影

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(台北 29日 中央社)総統府は27日、中華民国紅十字会(台湾赤十字)法の廃止を発表した。同会はこの法律によって他の団体にはない権利を与えられていたが、今後は一般的な民間団体と同様に扱われることとなる。

同会の起源は1904年に中国大陸で設立された上海万国紅十字会で、1933年に現在の「中華民国紅十字会」に改名。その後、国共内戦の影響で大陸を離れ、1950年から台湾に拠点を移している。大陸の圧力により、赤十字国際委員会や国際赤十字・赤新月社連盟からの承認は得られていない。

今回廃止された法律は蒋介石政権下の1954年に成立。これにより中華民国紅十字会は政府への許可申請なしに募金が行えたほか、納税義務も免除されていたが、これらの規定は「特権」と捉えられ今回の廃止につながった。

また、近年は募金などをめぐる不祥事が相次いだことで市民からの信頼が揺らいでいたほか、長らく政権を握っていた国民党との関係にも疑いの目が向けられていた。同党は廃止法案に反対の姿勢を示していたが、12日の立法院(国会)で、与党・民進党などの賛成多数により可決された。

中華民国紅十字会は15日、廃止は違憲の疑いがあるとして、司法院に審査を求めている。

(葉素萍、張茗喧、陳偉テイ/編集:杉野浩司)