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NTTファシリティーズは7月28日、地震直後に判断が難しかった低層建物の安全度を判定するシステム「揺れモニ」を開発し、販売を開始した。これにより、庁舎や学校をはじめとする公共施設やオフィスビル、工場などの低層建物の継続使用に関する安全度の判定が可能となる。

近年、日本各地で大規模地震が発生しており、NTTファシリティーズでは東北地方太平洋沖地震直後に発生した建物継続使用に関する管理者や利用者からの不安の声、建物安全度の調査に費やす費用と時間の解消のニーズに応えるため、2013年に中高層建物の安全度を判定する揺れモニを開発し、現在までに35棟のビルに導入している。

今回、パラメーターを追加し、これまで判定が困難だった低層建物の安全度を判定するシステムを新たに開発した。これにより、建物の規模に関係なくオーナーのBCP対策をサポートするという。

低層建物の被災度を判定する手法として、中層以上の建物安全度判定に活用しているパラメーター「変形」「固有周期」「傾斜」の3つに加え、「揺れの強さ」と「揺れ方」の2つを新たに追加した。また、全国70カ所程のNTTビルにおいて蓄積された地震観測データとNTTファシリティーズの構造解析技術の活用により、パラメーターの妥当性を検証している。

そのほか、BCPを推進する観点から構造躯体に加え、外壁、天井など非構造部材の被害予測も追加。天井、外壁、内壁、設備機器、家具等から部位を任意に選択でき、被害程度の目安を表示する。さらに、建物利用者への利便性向上のための付加価値サービスとして風や雨のリアルタイム情報を表示する機能を追加し、地震時だけでなく、近年の暴風やゲリラ豪雨対策にも活用を可能としている。

今回の判定パラメーターの追加により、建物の規模に関係なく導入が可能となったことから、比較的低層が多い避難所など、重要な建物への適用が可能となった。これらの建物に揺れモニを導入することで、使用可否の判断時間が削減され、速やかな復旧作業への移行に貢献することができるという。今後はオフィスビルや公共施設などだけでなく、複数ビルのオーナーや工場に対しても展開を図り、年間150棟の導入を目指す。

(岩井 健太)