アノ娘はとても可愛い。いや、美人というべきか。人当たりがとても良いところも魅力的だ。

束になった長い睫毛に縁取られた大きな黒目に見つめられると、胸が高鳴る。

年甲斐もなく、どうやらアノ新人ちゃんに恋をしてしまったらしい。

しかも片思いではない様だ。アノ娘は楽しそうに話しを聞いてくれるし、一々見つめてくるもんだから、そう考えるのも無理はない。二人きりで飲みに行こうと誘った時だって、ニコニコしながら付いて来たのだから、決定的だろう。

しかし何回目かの飲みの後。アノ娘の態度が一変した。なんていうか、距離を置かれているような気がする。というか実際そうなのだと思う。当たり障りのない会話しかしなくなったし、数人の飲みの席でも離れて座る。

あの時のスキンシップが良くなかったのだろうか。

それとも、アノ娘がゆとりだからか…

部下の“ゆとりちゃん”に恋しちゃったら…本当は怖いゆとり女

よくある話でございます。

きっとどこかの段階で失敗してしまった結果でしょう。しかしソレがどのタイミングだったか、自分が思っているのとは違う可能性もございまして、なんとも恋は面倒なものであります。

その辺の説明と処方箋は他の記事を漁ればあっさり出て参りますから、やたら多い写真と共にお楽しみ下さいませ。こちらでは“女心”をすっ飛ばしまして、一段と現実味溢れるお話をしていきたいと思います。ハラハラしながら一読下さいませ。

■「八方美人の理由」

“そう言えば、アノ娘は誰とでも仲良くしている…。八宝菜の様だ。”

ゆとり(新人)女は職場での生き残りを良く考えております。

自分の一番の武器は愛想と愛嬌で、自分が若いというだけでチヤホヤされているのもしっかり理解しております。大抵のことはニッコリしたり、海苔の様な太眉を寄せれば許されるなんて思っているわけですね。しかしそこに胡座をかいていると、今度は同期やら同性やらの目が恐ろしいし、異性もその内キレるぞと、きっちり頭に入っておりますから、日常的に彼方此方で人口睫毛をはためかせているわけであります。

優遇されても反感を買わないため、というのが建前の裏にあるものでありまして、そういった防衛本能が八方美人にさせるのでございます。

部下の“ゆとりちゃん”に恋しちゃったら…本当は怖いゆとり女

■「ゆとり女性はハッキリしているし曖昧でもある」

八方美人はあくまで職場限定の面の皮でありまして、ソレをいつまでも貼っ付けている程我慢強くもないので、プライベートに届きそうになると途端に素になるわけであります。その辺の切り替えはハッキリしております。

もう一つ明確なのは異性の「論外」と「許容範囲内」の線引きでして。本当に嫌だったら梃でも動かぬといった勢いで誘い等を拒否いたします。論外からの誘いなどステータスにならん!増やした睫毛も黒目拡張もお前の為じゃない!といった具合でございますね。図に乗る程の補整力、恐ろしや。

さて、どの様に境界線が存在しているかの話は別の機会にするとしまして、許容範囲に入った後からは何とも曖昧なのがゆとり女性でございます。まんざらでも無いからちょっと遊んでみるか、程度の気持ちでニコニコ誘いに付いて行くのでありますが、先述した例の様に、男性側はもう既に確信に近い心持ちで浮き足立っているわけですね。コイツは押せばいけるぞ、と。

そしてスキンシップをはかると、何だか嫌な顔もしないし、流れに任せているし云々、もうめでたく両思い、と突っ走ってホクホクするのは男だけであります。この時ゆとり女は、「まいっか」くらいのノリでその場を穏便に流してしまおうという魂胆でございます。

なんせ、許容範囲内の男性でありますから。しかしだからと言って”付き合う”に繋がらなく、後日途端に距離を置いたりするのですから、曖昧も甚だしい事この上なしでございます。距離を置く理由は様々ですが、自分勝手に何か答えを出した結果の行動だという事だけは確実であります。

<まとめ>ゆとり女の怖いところ

今回のコラムの核心に触れると致しましょう。

若い女はシェアが大好きでございます。これだけで半分は察しがついているのではございませんか。仲良しごっこをしている同期の女性にも、連れ立ってランチに行く女先輩にも、「このネタは自分のステータスを上げるぞ」と感じたら、謙遜・卑下を上手く交えながら散撒きます。共通の知り合いのゴシップは、一番盛り上がるネタでございますから、ウイルスよろしく蔓延するのですね。もちろん、ゆとり男性社員の耳にもしっかり届いております。ウイルスですから。

またSNSが生活の一部になっている私達世代でありますから、不特定多数に「職場の先輩にハグされた。入社してから何度目だし」なんて少々色をつけた情報の押しつけをするわけです。自分のアノ娘に対する言動、一挙手一投足シェアされていると思って間違いないでしょう。

最悪、他の男性にアピールする手段としてアナタの恋心を使っている場合がございます。「あの人から言い寄られて困ってるんです」と相談事の様に持ち掛けることで、モテる女を演出しているわけであります。恋の駆け引きなんかにも利用しているでしょう。女はそういう生き物でございます。

さて、ゆとり女の目線で現実を綴って参りましたが、いかがでしたでしょうか。アノ娘はそんな娘じゃない!と思うなら、それはそれで幸せでよろしいかと。何事も慎重に、相手をよく観察して潔い気持ちの切り替えが出来る大人であって下さいませ。

文/松永舞香
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